ss
□結婚願望
1ページ/7ページ
天空闘技場
ここは、野蛮人の聖地なんて言われてるけど
私からすれば天空のお城みたいなもの
好きなだけバトルして
好きなだけ相手を痛めつけて
そんでお金を得ることができる
「ただいまぁ」
お家は200階クラス
でも、私は180〜190をうろうろしてる
200階になんて上がりたくない
「おかえり♡ラム♡」
ここは恋人 ヒソカのお家
私はそこに居候してる
100階を越えれば個室があてがわれるけど
やっぱクオリティはこっちの方が高い
「ヒソカぁ、ただいまっ」
胸に飛び込むとヒソカはそれを難なく受け止める
背高いし、顔はかっこいいし(すっぴんに限る)、お金持ちだし
恋人として、これ以上ないほどの存在
ただ、「恋人」としてはアリだけど
「人間」としてはたぶん底辺だと思う
「今日もラムは美味しそうダ♣」
恋人を褒める言葉に
美味しそうってどうかと思うけど
それがヒソカの基準
たぶん、ヒソカは本気で私を
美味しそうって思ってる
だって、この人が私を恋人にしたのは
私が強いからなんだもん
__________
あれはまだヒソカと出会う前
150階くらいでバンバン調子上げて
荒稼ぎしていた頃
『勝者 ラム選手ーー!!
ここまで圧倒的な強さで勝ち上がって来ました!
彼女の勢いを止めることはできるのでしょうか!!』
私は強かった
今でも強いけど、前も強かった
『キミ、強いね♦』
『誰?』
声をかけてきたのはヒソカからだ
怪しいオーラをまとった人物
そして、血の匂いがした
『ボクはヒソカ、キミのファンさ♡』
『へぇ? 貴方も私と戦うの?』
『残念だけど、ボクもう200階クラスなんだ♠
キミが上がって来てくれたら
戦えるんだけど♦』
私も念が使えるから
目の前の人物の強さはわかる
戦って無事じゃ済まない
『私、200階行くつもりないから』
『どうしてだい?
キミ、念が使えるんだろ?
だったら』
『私は強い
でも、バトルが大好きなわけじゃない
ここは戦ってお金がもらえる
だから私はここにいるの』
『なるほど♣』
好戦的な眼差し
そこに殺意は無かったけど
確かに戦ったら命が危ないと思った
だから、ヒソカとは距離を置こうと思ったのに
気づいたら恋人になっていた
もちろんヒソカとバトルをしたことはまだ無い
__________
.