†966†

□意地
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クロロside.



ラムをおににしてかくれんぼを再開する
狙いは円の習得だ



あれだけのヒントを与えればラムならばオーラがレーダーのような役割をして 対象を探すことができることを察しただろう



だが、オレもそんなに甘くない
ラムにそう易々と負けるもの癪だからな

悪いが、オレはこの敷地内には隠れない パークから少し離れたパーク内を見渡せる高い建物からラムの様子を見させてもらう



さて、そろそろ約束の時間だな
どうする?ラム



「っ!」



時間を確認してパークに目を凝らした刹那、ものすごい勢いのオーラが駆け巡った
なんだ?!今の…

オーラの波は一瞬で消えたが、今のは間違いなくラムのオーラだった



なんだ、今の… 円か?
違う、円は纏の延長だ
纏で体をオーラで覆い、その範囲を練で生成するオーラで広げる技だ



まさか、ラムは手順を逆にしたのか?
練で爆発的なオーラを生みだし、その波を押し広げたというのか



「まずいな」



だとしたら、ここまで届くほどのオーラを一気に放出したことになる
一体 何kmの円を作ろうとしたんだ…



「ラムっ!」



案の定、オーラをほとんど使い果たしたであろうラムは倒れていた
周りの客がざわめいている



「ラム、おい、ラム」

「…クロロ、みっけ…」

「ラム…」



そう言いラムは気絶した
おそらく最後の言葉もほとんど無意識に発したのだろう



オレの負けだ、ラム
全く… オーラを使い切ることを厭わないところは、直してもらわないとな…



いや、今回はオレに非がある
ラムは確かにオレの考えた通り円を自力で考え実行しようとした
だが、こんなに無理をさせてしまったな…

しばらく共に暮らしているのに、ラムの負けず嫌いを甘く見ていたオレの責任だ



「約束通り このパークでデートだな」



力の抜けたラムを抱えて 前もって抑えておいたパーク内のホテルへと向かった



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