†966†

□四大行
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クロロside.



退屈しのぎに見つけたのは 才能に恵まれた女の子 ラム

もちろんいつもなら そんなものスルーしてきたが ヒソカという到底 この子からは想像もできなかったオレとの共通点を見つけ興味をもった



丁度 暇していたし いい遊びになると思った
飽きたら捨てるつもりだったし、目覚めれば利用しようと思った



オレとは所詮 生まれた世界が違う
生まれにも、環境にも、才能にも恵まれた見ず知らずの少女を 堕としてみるのもまた一興



目の前で人が死ぬ光景は、さぞ温室育ちのお嬢様には刺激が強かったことだろう
だからあえて、オレは汚い殺し方を選んだのだから



しかし、そこにあったのは自分の知らない世界を拒絶し拒む瞳ではなく、オレと同じ 歓びの眼差しだった



なるほど、少しは堕とし甲斐がある



オレは盗賊
盗んで、奪うことが生業
だから、ラムのことも奪おうとした



光の世界から、こちら側へ…



_____



念を覚えるのは動物だって可能だ
しかし、やり方を間違えば念に対抗できない肉体は滅んでしまう


せっかく見つけた玩具が壊れるのは残念だが、この程度で壊れる玩具は要らない




「ラムの精孔は開いてる
見ようと思えば、ラムには見えるはずだ」

「?」

「オレのオーラを視るんだ」



タブーとされる、直接オーラを入れる方法
これが最も手っ取り早く、もっともリスクの高い方法だ


ラムの精孔は80%開いている
だが、目の精孔の開きだけが足りなかったのでそれをこじ開ける



「クロロのオーラ…
なんか、モヤモヤーってしたのがクロロを覆ってる
覆ってるって、表現あってるかわかんないけど、煙の膜の中にいるみたい」



オレがオーラを入れようとした時、ラムの閉じていた目の精孔が開いた

オーラを使ったことに反応して閉じていた精孔が連鎖的に開いたのか?

まぁ、何にしても自らのポテンシャルだけでここまでくるのには 本来なら半年でも不可能だろう

面白い…



「そう、なら自分のはどうだ?」

「うぁ!なにこれ?!
湯気みたいなのが溢れてる!」



ラムの精孔はいつも開きっぱなしの状態だ
よくそんなので普通に生活できるとは思う、オーラの絶対量は底なしか?

まぁ、何にせよ 久しぶりにここまでポテンシャルの高い原石を見つけた
ヒソカが目を付けたのも頷ける

さて、ここからこの洪水みたいなオーラをその小さな体に留めるまで何時間かかるか…



「!?」

「やったー できた!」



まさか!?
助言なしで纏をやってのけた?!
確かに稀有な才能に恵まれているのは認めるが、感覚だけで纏を?あの滝のように流れる大量のオーラを操ったのか?!



「ッハハハ
いやー、驚いたよ
今から教えようとしてたこと
まさかやってのけるとはね」

「え?」

「自分のオーラをコントロールして体の周囲に留めておくこと、これが念の基本である四大行の1つ『纏』っていうんだ」

「纏…?」



これは、暇つぶしのつもりがのめり込んでしまうパターンだな
ってか、もうハマった ヤベー楽しい

もしかして、とんでもないバケモン拾っちまったかもな



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