†966†

□嘘
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「ただいまー」



クロロからの条件
それは、家を出ること


もちろん 親と縁を切れとかではない
来年の試験までまるまる1年
私の時間を全部クロロに一任するため
そのために家族と離れクロロと2人で鍛錬の旅にでること


それが、クロロが私を強くしてくれるための第1条件だった



_____


『クロロと1年間 2人きりってこと!?』

『そうだ、時間は限られているからな
不満か?』

『全然!むしろ嬉しい!っていうか、大歓迎だよ!』



さっき会ったばかりの名前しか知らないイケメンと、今から2人で1年間旅に出るなんて普通に考えたら有り得ないだろう



私はここ数日で「あり得ない」ことや「普通」じゃないことが起こりすぎて少し麻痺していたのかもしれない



でも、間違いなく その決断をさせたのはクロロが美しいからだ
(天性のメンクイなんだにゃ)



____



両親は私に試験の結果を聞いてきた
当たり前だよね…



「試験は最終で落ちちゃったんだ」



私は素直にハンター試験に受からなかったことを伝えた
でも、私が賭けてるのはここから



「けど、見込みあるから来年絶対に受かるようにハンター協会が留学させてくれるって!
それに挑戦したいの、もちろん費用とかはハンター協会がもってくれるって」



もちろんこんなものは存在しない


クロロからの第2条件は
両親に1年間 家を出ることを快諾させること


家を飛び出すのは禁止
もちろん私は家を継ぐ気があるからそんなことはしない

それで考えたのがこの嘘
我ながら信憑性もあるし、自信ありなんだ
あとは、この嘘は本当だって自分自身を信用させること
そうすれば相手にも本当だって信用させることができる



「来年で最後にする!私、絶対に受かりたいの 留学、行ってもいいかな?」



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