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□examination 1
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長い階段を登って地上に出ると
すでに受験者は何人か減っていた



「んーと、あ よかった大丈夫だ」

「お気に入りは残っていたかい?♣」

「うん! 今のところ全員いるよ」

「それはよかった♦」



霧の濃いヌメーレ湿原でもヒソカは変わらず私を抱えて走った



「ねぇ、私 反則で失格になったりしないよね?」

「問題ないよ♡
だってあの試験官は『ついてこい』としか言ってない♠
何も持久力の試験だなんて言ってないしね♣」

「そっか
ってか、さっき試験官殺しちゃってたら今年も失格になってたんだよ?!
私、もう来年は受ける気ないからね」

「それは大変だ♦
わかったよ、もう試験官には手を出さない」



試験官、には…ね



「ねぇ、ラム
暇だろ?ちょっとごっこ遊びに付き合ってよ♦」

「なにごっこ?」

「『試験官ごっこ』」



やっぱりね…
さっきからわかってたよ
だって、ずっと殺したいオーラでてたし…



「断っても連れてくんでしょ?」

「正解♡」



ヒソカは霧に乗じて受験生を殺した
たったのトランプ1枚で



「つよ…」



ってか、何よりも美しい…
こんなに美しく人を殺せるんだ…



「先頭はもうすぐ二次試験の会場に着くみたいだ♦行こうか♣」



霧の中から戻ってきたヒソカは人を抱えていた



「誰?」

「言ったろ?試験官ごっこしてたって
彼は合格♦だから連れてくんだ
ラムのことはもう抱いてあげられないけど、いいカナ?♠」

「私は平気
それより、ヒソカ 怪我してる」

「あぁ♣
これも、合格の証なんだ♡」

「?」



ヒソカはすごくご機嫌で、何かいいことがあったんだろう
あの霧の中、ヒソカの殺しの美しさに見惚れてて、あんまり他のこと見てなかったけど、なんかあったのかな?

ま、あとで聞くことにしよ



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