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□killing time
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オレは暇を持て余していた



暇なら、旅団として盗賊らしく働けばいいんだろうけど めぼしいターゲットも無いし

天空闘技場で鍛錬も悪くないが
違うんだ



もっとこう、上手く言えないけど
遊びたかった



「ん?」



人混みの中に、感じたそれは
割とよくある上手く念を使えない者特有の気配

自覚がないのか、念を習得している最中なのかはわからないが、まぁこういうのは割とその辺にいる


普段は特に気にも留めずにしているのに、今は暇なうえに何かを探していたから、何となく近づいてみることにした


1人でブツブツ言いながら何かを考えてる様子の女の子

ぱっと見、普通
普通に可愛い子、たぶんオレなんかとは違って恵まれた家庭で大切に育てられたのが伺える


オレとはきっと、遠く離れた世界にいるであろうその子から、全く予想だにしなかった言葉が溢れた



「ヒソカ」



その言葉を聞いた瞬間
決まった、オレの暇つぶしが



「お嬢さん、1人かい?」



結構楽しめるだろう
そんな気がした



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