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□かくせい
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どういうこと?
なんで私、緋の眼になってるの?
「ラム…、なぜ…」
「わかんないよっ
こんなの、私 知らないっ…
私が、クラピカと同じ…クルタ族…?」
だって、クルタ族は感情が昂ぶると瞳の色が変わる
私、感情昂ぶらせたの今日が初めてってわけじゃ………
あれ、そういえば最後にめちゃくちゃ怒ったのっていつだろう
いつもイラつくことはあっても、こんなに声を荒げて怒ることなんて…なかったかも…
_____
それはラムの記憶には残らないほど、ラムが幼い頃に起こった
親もなく兄に育てられ、貧しくも楽しい日々を過ごしていたラムはある日 近所で他の兄弟をみかけた
その兄弟は、自分たちとは違った
ラムの兄は彼女にとても優しく愛してくれていたし、自身も兄が大好きだった
しかし、ラムが始めて見た自分以外の兄弟はそうではなかった
兄は自らの弟を虐げ、暴力を振るっていた
毎日を幸せに笑って過ごしてきたラムはそのとき初めて心の底から怒った
なぜ兄弟が協力できないのか
お互いを愛せないのか
怒って、泣いた
その時 初めてラムの瞳は緋い色を放った
『ラム、いいか
悲しいことや、嫌なことはいっぱいある
でも、ラムが笑って楽しくいればそんなのへっちゃらだ』
『お兄ちゃん…』
『ショックだったんだよな
ラムのお兄ちゃんは優しいから、他のお兄ちゃんが下の子いじめてるのが嫌だったんだよな?悲しかったんだよな?』
『お兄ちゃんは、優しくないと
だめだもん!』
『優しいは、難しいんだ
わかるか?』
『むずかしい?』
『なぁ、ラム
ラムは優しい子だ
怒るのは簡単だ、でも 怒られた方は悲しいだろ?
ラムは優しいお兄ちゃんと、怒ってるお兄ちゃん どっちがいい?』
『優しいお兄ちゃんがいい!』
『だろ?お兄ちゃんもだ
怒ってるラムより、優しいラムの方がお兄ちゃん 大好きだ』
『うん!もう怒んない!』
ラムの記憶にも意識にもないだろうが、彼女は幼い頃の兄との約束をしっかりと守っている
だからラムはそれ以降 感情を昂らせることはなかった
それは兄にそう言われたもの大きいし、クルタ族自体があまり好戦的でないという遺伝子レベルの性格の問題もあった
_____
「まさか、クロロも?!」
「それは違うの
お兄ちゃんと私は、血の繋がりなんてないんだ
捨てられていた私を拾って育ててくれていただけなの」
「そう…だったのか…」
クラピカの瞳が揺らぐ
私は、前にクラピカがそうしてくれたようにクラピカの体を抱いた
「どうか、忘れないで…
私には貴方が必要だってこと…
命をかけるなとは言わない
でも、自分から命を捨てたりしないで」
「わかった…」
生きるため
生き残るために
行くんだよね?
「待ってるから、クラピカ」
「あぁ」
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