長編 禁じられた二人

□〜プロローグ〜2人の出会い。
2ページ/2ページ



そして、そんな私を余計に気遣ってか…


夢莉の部屋で、手首を冷やしてくれた。




出会ったばかりやのに、なんでこんなに優しいんやろ…



「はい、どうぞ…」



『ありがとう、あったかい。』



ホットミルクを作ってくれて、すごく体が冷えていたから余計にあったまる。




優しくしてくれる、夢莉に私はすぐに惚れてしまった…
こんなに可愛いのになんかかっこよくて、同性には見えへん。


私は好きになってしまったんかな。






「仕事帰りですか?」



『え?あ、うん…』



「そうなんですね、私もです。」



『ふふっ、そうなんやな?』



でも、お互いにその後は詳しく聞かへんで…




何故か、次の日の朝目が覚めると隣には夢莉が居た。





『んぅ、あれ…私。』



「おはようございます、彩さん。」



それになんか体がいつもと違う気がして、布団を少しめくって見た。



『えっ、もしかして私ら…』



「覚えてないですか?」



『うん、全然覚えへん…』



「そっか、まぁいいや。」



『え?』



夢莉の言葉が、なんでそんなに余裕があるのかも分からなかった…




「そっか、じゃあもう一回…私、彩さんが好きになりました。」



『えっ…わ、私も好きかも…』




反射的に言ったけど、たぶん私は夢莉のことが好き…


昨日助けられたのでも、心を奪われたけど…覚えてない中にきっとあるんやろう。











出逢ったその日から付き合うことになったけど…そう簡単には愛って成り立たないんや。




これからたくさんの壁が待ってることそれに私たちは女同士やから、



そんな簡単に許されるわけではなかったのは、分かってたけど…




私たちの恋は、もう終わりを知らず始まってしまった。


次の章へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ