長編 禁じられた二人

□episode16 〜戻れない〜
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「彩さん、、大丈夫?…」




『ゆーり…』




目が覚めると私は夢莉の家のベッドに寝て、



汗をびっしょりにかいてた…




「ずっとここ来ても魘されてた…何があったの?」




『ううん、なんでも…』




「言って!!やないと、別れる。」




夢莉まで巻き込みたくなかった。


でも、別れるなんて…そんなこと言わんでよ。





『嫌や…夢莉まで、、』




「彩ちゃん…」




『私、もう何をどうすればええんか分からへん…美優紀が怖い。』





ぎゅっ、、、





そう言って、夢莉に思わず抱きついた。



もう怖くて…美優紀の顔も声すら思い出したくない…






「美優紀さんに、何かされたの?」




『このまま夢莉のところに戻ったら、殺すかもって…』




「そんなこと言うんだ…怖かったね、もう大丈夫やからな。」







その言葉と一緒に夢莉が私を抱きしめる力が強くなった。




やっと、出逢えたんや…



私はずっとこの温もりと優しさを求めてた。






『ゆーり…』




「彩ちゃん、もうここに居たら良いからね…無理して戻ることなんかない。
これ以上身体を壊さないで…」




『ありがとう…』





その優しさに安心して、私は彼女の腕の中で眠った。
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