長編 禁じられた二人

□episode 14〜隠しごと〜
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『山田?どうしたん。』



私はその次の日に、美優紀にバレないように彩と2人で話をしようと思い呼び出した。




「ごめんな、急に呼び出して。」



『別にええけど…』



「あんた、浮気してるん?」


『えっ、浮気?』




彩は驚いて、してないように思わせるためかわざとらしかった…


この子は嘘をつけへんねんな。
昔からや。




「夢莉はどんな子なん?女?男?」



『夢莉は友達や、なんもない…女の子や。』


夢莉が女の子ってことは美優紀が言ってることは本当なんやな…



「美優紀がおかしくなってんねん。」



『どういうこと?』




「あんたが帰ってこんから。」



『…別に、山田がおるんやから大丈夫やろ。』



「美優紀は彩だけや、代わりは出来なんやで?戻って来なさい。」





美優紀が大変ってことを伝えたら、私は彩が普通に帰って来てくれるって思ってた。




でも、その考えは違ったんや…




『私はもう帰らん…』



「なんでよ!!」



『やって、おかしくなるなら一緒に居ない方が美優紀のためやない?依存するのは良くないと思うから…』



「あほか、そんなわけないやろ?」


『……そうかな。』




私はすぐに分かった。


もう彩の気持ちは夢莉って子にいってしまってるんや…


美優紀の状態を伝えても傾きすらしてない。


「そうに決まってるんやん。あんたが帰って来たら…美優紀は治ると思う。」




『分かった、帰るよ…やから心配せんで?』



「ありがとう、彩。」





彩と美優紀の様子を見てるとかなり気持ちにすれ違いがあった…



私はどうにかして前の2人に戻って欲しい。


それは愛する人には幸せになって欲しいから…





ーーー



私たちのことに山田が口を出して来た。


きっと美優紀がよっぽどおかしくなってるんやな…







私はとりあえず美優紀がいる自分の自宅は帰ったり、でもやっぱり本命は夢莉やから…そっちと行き来してる。









がちゃん。


「おかえり〜!彩ちゃん。」


『ただいま美優紀…』



帰ると、すごく嬉しそうに迎えてくれる美優紀…


それを見ると胸が痛くて、罪悪感でいっぱいなる。



でも、気持ちはかわらないんや。
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