長編 禁じられた二人

□episode 12〜衝動〜 
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怒りに任せて、噛み付くように私は彩ちゃんにキスをした。



『んんぅ…や…めて、、、』




なんで?ももちゃんにされてる時の彩ちゃんは、顔を赤くして明らかに受けの体制やったのに。




私のは嫌がるん?




その瞬間に爆発したものは、とどまらなかった…




「ふざけんやないでっ…」



どんっ!!



『あっ!…』



どさっ…!!




私は彩ちゃんを思い切り床に突き飛ばした。


細い彩ちゃんは思い切りこけて、床に体をぶつけた…




『みゆ…き…』



「なんでよ、なんで私はこんなに愛してるのに…彩ちゃんはももちゃんを?」



『やから、なんにもないって言ってるやんか!!』




ボタンまで外されて、まだしらばっくれるつもり?



私の怒りはもう抑えられない。





がんっ!!



『うゔっ!!みゆ…き…』




私はその後の記憶だけで、真っ暗で気が付いたら床の上に意識のない彩ちゃんが居た。
















「彩ちゃん!?…しっかりして!!」



『ん…みゆ…き…』



「誰がこんなことを…」



『あんたが…したんや…』



「えっ…」




床に突き飛ばしたまでは覚えてるけど、あとは記憶になかった。



でも、彩ちゃんは覚えてて…言われた。



椅子で殴ったんやって。





「ご、ごめんなさい!!私…」



『覚えてへんの?』



「床に突き飛ばしたのは覚えてるで?それは怒ってたから…」



『うん、私も…ごめんな?悪いのはこっちや。』



「で、でも彩ちゃん…血が…!!」




椅子で殴られた勢いでか、彩ちゃんは頭から血が流れてた。


『あー…大丈夫や、、ちょっと病院に行って手当てしてもらう。』




彩ちゃんはフラフラしながら立ち上がった。



「彩ちゃん、お願い!!別れんで!
離れないで…」



『美優紀…大丈夫やで、別れんから。』



ぎゅっ、、



「彩ちゃん…」



『病院では、ちょっとこけたって言うから。大丈夫。』



「ほんまに、ごめんなさい…」



『もう、謝らんで?大丈夫。美優紀のそばにいるから…』



「ありがとう、彩ちゃん。」














それから、彩ちゃんはほんまにももちゃんとは離れたみたいやった。



私の方にまた戻ってきてくれたんやって思ったのに…



でも、彩ちゃんの癖なのかやっぱりどこかで女がいるなって思う時はそれからもあって。




直接聞くと、しらばっくれて…



何回かまた手を挙げたこともあったかもしれない。




なんでやろう、覚えてるのは1番最初の椅子の前だけ…後はなんとなくしか記憶にない。



けど、最近はなかったはずや…




なのに、なんでまた彩ちゃんは私から離れたの?
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