長編 禁じられた二人
□episode 11 〜過去〜
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美優紀side
菜々「彩に、暴力とか振ってへんよな?…まさか、思い当たることがあるわけないよな…?」
菜々ちゃんが突然、真剣な顔をして私に問いただした
思い当たること…ないとは言い切れん
でも最近は前より少なかったはず…
私とさやかちゃんは、小さい時から知っとったけど、高校1年の時にお互いの気持ちが同じだということが分かって、なんとなく付き合い始めたんや
お互い“恋愛”なんてしたことなかったから、大人の見よう見まねで“恋愛”を始めた
きっと、『恋』とか『好き』とか分かんないけど、さやかちゃんとおると、こう胸の奥がキューってなったりするのが他の人には感じたことないから、これが『恋』なのかな?ってお互い照れ臭そうに話をしたね
それから、なんとなく付き合い始めてからもう9年…
今ではハッキリと『恋』をして、『好き』や『愛してる』が分かるようになった
さやかちゃんも同じ気持ちでいてくれてるんやろうなって思っとったのに…
あれは、3年前・・・
高校時代の同窓会の時だった
「さやか、久しぶりやん!元気しとった?」
彩「おぉ!百花やんか!相変わらずチャラいなぁ(笑)」
百花「うっさいわ」
私がちょっと席を離れた隙にさやかちゃんの周りには人だかり
相変わらずモテるんやな、うちの彼女さんは
なんてこの時、呑気に思っとった自分を恨んでやりたい
同窓会後から、なんとなくさやかちゃんの様子が少しおかしいことに気がついてはいた
だけどそれを聞けない自分に苛立ちを覚えながらも、さやかちゃんと体を重ね合わせる日々
彩「んぁっ…あっ…みゆ…き…」
『さやかちゃん、私だけ見て…』
彩「あっ…見て…んっ…っよ…」
こうやってさやかちゃんを自己満で抱くことで“サヤカは自分のモノ”って…
私の中でどんどん黒い“ナニ”かが大きくなっていった
そして・・・
ついにそれが爆発した・・・