長編 禁じられた二人

□episode 9 〜仲直り〜
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夢莉side




自分から素直に謝ることも、戻って来て欲しいとも言えないで、ただ悶々とする日々

そんな時、彩さんから連絡がきた

嬉しい反面、どう接していいかわからず、ぶっきらぼうに電話に出た

彩さんは私にもう会いたくないから置いていった荷物を送って欲しいと言うてきた

送り方分からんから無理ですって断ると、丁寧に送り方を教えようしてくる

ちゃうねん…送り方なんか知っとんねん…

そうやない…荷物送ってしもうたら、もう二度と彩さんに会えんくなるやん

そしたら彩さんは観念したのか荷物を取りに来ると言うてくれた

ただし、私はどこかに出かけてて欲しいという条件を付けて…

やから、それじゃあ意味ないねんて…

でもここで嫌だと拒否ったら、彩さんのことやから荷物捨てといてとか言い出しそうや

私は渋々その条件を飲んだ

それから私は彩さんの言う通りに玄関に鍵を掛けないで近くのコンビニに出掛け、そのあとは近所の公園で時間を潰した

時計を見るとそろそろ1時間経つ…

さすがにもうおらんやろうな

これでほんまに二度と彩さんに会えなくなってしもうたんや…

そして家に帰って玄関を開けると私のではない靴が置いてあった

部屋に入ってその後ろ姿を確認した

『彩さん…』

彩「夢莉…」

神様は私を見捨ててなかった

これは運命だと頭の中で響いた

彩さんは荷物をまとめてちょうど立ち上がったとこやったみたい

私を見ると驚いていたが、動こうとしなかった

『ほんまに、行くんですか?…』

彩「行くで…やって、夢莉が…」

ガシッ。

私の横を通り過ぎようとした彩さんの腕を咄嗟に掴んだ

彩「離してや…嫌いやねんな?」

ここで彩さんの腕を離したらほんまに二度と会えんくなる

泣いてるってことは、そうゆうことやんな?

『彩さんは?ほんまに嫌い?』

私はズルい聞き方をした

彩「もう…なんやねん、、、そんなん言われたら好きしかないやろ!!あほ!!」

そして抱き締めた

ちゃんと伝えんと…

『やっぱり私も無理や…彩さんしか無理です。』

彩「夢莉…」

『戻ってきて、彩さん。』

彩さんは少し戸惑っていた
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