長編 禁じられた二人

□episode 7 〜急変〜
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彩side




夢莉がシャワー浴びてる間、私は何も考えずに美優紀と電話をしとった

一瞬だけ美優紀の方へ心が戻った気がした

やっぱ美優紀は女の子らしくて可愛いなぁ〜

美優紀との付き合いは長いが、こうゆう女の子らしさってのは私が持っていないものでもあって、私が美優紀を好きになったとこでもあった

『じゃあさ、嘘ついたお詫びに今度デートしよ?』

冷静になって考えるとなぜあの時、自分から美優紀を誘ったのか

美優紀と夢莉を天秤に掛けてる悪い自分に気付かんフリをしとった

『あははっ、嫉妬?可愛い。』

気づいたらいつもの感じで美優紀と電話をしてしまっていた

そして私はお風呂から出てきた夢莉に押し倒されて無理矢理抱かれた

果てそうになっとると、それまで無言で私を翻弄しとった夢莉が突然口を開いた

夢莉「彩さんは、誰を愛してる?」

『んふぁっ…ゆ…り…』

夢莉「ん、お利口やな?ということで私の彩さんなので。」

ブチっ。

ツーツーツー…

そして美優紀との電話を切った夢莉と目が合った

まただ…夢莉の目に光が差してない

“ゆうり”と名前を呼びたいのに夢莉の指がそうさせてくれない

『んぅぁああああっ!!ゆーり!!…』

名前を呼べたのは果てる時やった

夢莉「彩さん、可愛かったよ。」

薄れゆく記憶の中で夢莉の少し寂しそうな声が聞こえた


ーーー

夢莉「サヤカハ、私のモノ…」

『夢莉?』

そこには見たことない夢莉が立っておった

夢莉「誰ニモ渡サナイ…」

『夢莉っ!』

夢莉が返事をしてくれない

夢莉「サヤカヲ愛セルノハ、私ダケ…」

夢莉の様子がおかしくて少し離れたとこにおる夢莉を捕まえようとした

夢莉はどんどん離れていく

私が追いかけてやっと捕まえても夢莉は私の手や腕をすり抜け逃げていく

『夢莉っ!お願いやから待って!!』

そう叫んでガバっと起き上がると全身汗だくやった

『はぁはぁ…夢…か…』

隣に寝ている夢莉を確認して夢だとわかった

しかし変な夢を見たな…
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