長編 禁じられた二人

□episode 3〜新たな一面〜
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なんだか邪魔しちゃ悪い気がして少し離れたとこから見てるんやけど、夢莉ってあんなに笑えるんやな

さっきのといい、今のといい…私の夢莉なんに…

夢莉「彩さん、ごめんね!お待たせしてしまって」

すると3人組から解放された夢莉がこっちに向かって走ってきた

『ううん、大丈夫やで』

自分でも可愛げのない返事やと思った

夢莉「もしかして…怒ってる…?」

『怒ってへん!怒ってへんけど…』

俯くと両手で顔を上げさせられて夢莉と目が合った

夢莉「怒ってへんけど?」

『私の夢莉なのに…って…』

夢莉「うん、彩さんのだよ?」

『夢莉ってモテんねや…』

夢莉「ううん、全然モテないよ?でも応援してくれる人がいないと私の仕事は成り立たないんだ…ごめんね?」

夢莉がやってるモデルは、毎月、雑誌の人気投票でその1ヶ月のお仕事が決まるらしい

夢莉はもう1年以上も人気No. 1のモデルさんらしい

確かに応援してくれる人がおらんと夢莉のお仕事はなくなってまう…

『でも…今は私とのデートの時間やもん…』

6歳も年上が何ワガママ言うて嫉妬してるんやろって思われてしもうたかな?…嫌われちゃったかな?

でも夢莉の答えは意外なものだった

夢莉「そうだよね…今は彩さんとデートの時間やもんね、ごめんね?嫉妬してくれたの?ならさ、誰にも邪魔されない2人きりになれるとこ行こうか?」

『え?それって…』

夢莉「予定変更!嫉妬しとる彩さんが可愛いのがいけないんだからね!」

そう言い夢莉は私の手を引き歩き出した

『ゆ、夢莉?どこ行くん?』

夢莉「私の家!家なら誰にも邪魔されないでしょ?ずっとイチャイチャしてたって誰にも邪魔されんし」

夢莉の家に着き、玄関の扉が閉まると同時に夢莉に抱き寄せられていきなり深い口付けをされた

『ん…ちょっ…ゆー…り…』

夢莉「言ったじゃん!嫉妬してる彩さんが可愛いのがいけないって」

そしてまたキスしようとする夢莉

『ねぇ…ちょっ…ここ玄関っ…』

夢莉「・・・」

たまに光が差してない目をする夢莉

夢莉が何考えとるか分からん時がある

黙ったままの夢莉に手を引かれて連れてこられたのは、おそらくリビング

夢莉「ここならいい?」

そのままソファーに押し倒された

上から私を見下ろす夢莉

ほら、またや。光が差してない目をしてる

彩「ゆうり…来て…?」

夢莉の首に手を回して引き寄せ、唇と唇がもう少しでくっつくという時やった

ー♪♪♪

彩「で、電話や…」

『…出ていいよ』

夢莉は私から降りるとベランダに出て行った

夢莉がベランダに出たのを確認して通話ボタンを押した

彩「もしもし…」

美優紀「あ、さやかちゃん?」

それは美優紀からの着信やった




to be continued…


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