長編 禁じられた二人

□episode 2〜お互いのこと〜
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『ありがとう…』




私はただ想っていたことがつい、口に出ただけなのに彩さんは泣きそうになるほど嬉しそうにしてくれた。




年上やけど、そんな所も可愛いな…って思うところはやっぱり私はもう彩さんに惚れ込んでるんや。




「彩さん、泣きそうになってる?そんな嬉しいですか?…」



ちょっと涙目になってたから、聞いた。



『な、泣きそうになってへんし…!!』



本人曰く、泣きそうになってないらしい。


こういう強がりな所も好みなんだよな…





「ふふっ、そっか…お腹空いたなぁ。」


『あ、ほんまやな?なんか作ろうか。』



「彩さん、料理出来るんですか?」



『え…う、うん。』



「じゃあ、食べたいな…彩さんの手料理!」



『…分かった。作ってくるから待ってて。』




彩さんは料理が苦手なのか、ちょっと渋ってたけど…私のために頑張ってくれるみたいで嬉しい。



本当は私は料理得意なんやけどな…
まぁ、なんかあったら助っ人に行こうと思いながら一人ソファーに残された。















なんとなく部屋を見回してると…




「ん?あれも…彩さんの服?」



見るからに彩さんが着なさそうな、服があった。


ちょっとフリフリがついてて、ピンク色…



仕事の関係かな?




とか、思いながら化粧品のところにも目が行き…香水を嗅ごうとしてると…





『いてっ!』




「彩さん?」




彩さんが指を切ったのか、声がしたからキッチンに行くことにした。










「大丈夫?」




『ちょっと、切ったわ…』



「ふふっ、もしかして料理苦手?」



『そ、そんなことないわ!』




だって、切り方を見ると苦手なんやなってすぐに分かった。




「ありがとう、私のために強がって頑張ろうとしてくれたんや?」



『……分かってたんか。』



「絆創膏ある?」



『うん。』



「貼ってあげるから、持ってきて?」



そう言うとも、ちょっとしょんぼりしながら絆創膏を取りに行く彩さんが可愛いくて…キュンってした。










それから、絆創膏を貼ってあげてから私が料理を作った。



すぐに終わると…




『なんやねん、夢莉めっちゃ美味いやん。』



「ふふっ、ごめんね?」


『意地悪やな…』



「彩さんが作るって言ってくれたから、私的にはそっちの方が良かってん。」



『苦手やもん…あほ夢莉…』





ちょっと涙目になって、悔しがる彩さんが可愛すぎて…




ぎゅっ、、、




「好き…」



『夢莉…』



抱きしめてしまった。


なんだろう、この年上やのに…守りたくなる感じは。



私は彩さんが本当好きや…












早く、お互いにもっと想いやれる深い仲になりたいなって…思った。






「可愛すぎる。」



私が小さい子を撫でるみたいにしてると…




『もう、子供扱いせんで…』



「だって、好きやもん。」



『ふふっ、私も好きやで。』



ちゅっ、、



それに、お互いをもっと知れたら良いなぁ…


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