長編 禁じられた二人

□episode 1〜キッカケ〜
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夢莉side




私の名前は太田夢莉。19歳。中学生の時からモデルの仕事をやっている

今は大学とモデルの両立をしている

ありがたいことに専属雑誌の表紙もやらしてもらったこともある

自分で言うのもなんやけど、今若者から人気のある売れっ子モデルの1人だ

「夢莉ちゃん、今日もイケメンやったな!」

『あ、梓、お疲れ!』

梓は、私と同期のモデル仲間でもあり、唯一私が心開ける数少ない友達

梓「なぁ、いつになったら私と付き合ってくれんの?」

『梓はモテるんやから、私なんかやめといたほうがええって』

梓「えー、私は本気で夢莉ちゃんのこと好きなのにー」

『はいはい、ありがと』

梓「またそうやって逃げるー」

『じゃあ、また明日ね』

梓「ちょ、夢莉ちゃんっ!」

梓からなんとか逃げて家へと帰ろうと歩いとったらどこからか女の人の大きな声が聞こえた

普段なら気にもしないのに、なぜだか今日は気になってしまってその声がする方へと向かった

「離しててって言ってるやろ!」

そこには腕を掴まれ痛そうに泣きそうになって嫌がる女の人を無理矢理連れて行こうとする男と、腕を掴まれ痛そうに嫌がる女の人がおった

『なにしてんねん』

普段なら面倒なことに巻き込まれたくないから見て見ぬフリしまうのになぜだか助けないとって思うよりも先に声が出とった

男「誰やてめぇ…ゔぉっ、あ…」

私は護身術を習っとたことがあったから男を簡単に女の人から離すことができた

『嫌がってるやろ。これ以上、彼女に近づいたら…許さないから』

男「なんやねん、てめぇ…くそっ。」

男はそそくさと逃げていった

弱いくせに女に手を出すなよ

『大丈夫ですか…』

「ありがとう…ござい、ます…」

彼女に声をかけてよく見ると綺麗な女の人やった

きっと一目惚れだったんやと思う

私が女だと分かると彼女は腰が抜けてしまった

咄嗟に抱きしめてケガの手当てを理由に部屋に連れて帰ってきた

そして体の関係を持ってしまった…

いや、あれは彩さんが可愛すぎるのが悪い

あんなん見たら誰やって襲いたくなるわ

べつにタラシとかやないけど、彩さんの誘惑に負けてしまった…

目覚めた彩さんは起こった出来事に驚いてはいたけど私が告白したら彩さんも好きだと言ってくれて、私達はお互いのことを何も知らないまま付き合うことになった


何も知らないけど、…恋が始まってしまった

そして今日は彼女の部屋に呼ばれたのだ

また彩さんに誘惑されたら襲わない自信ないなーなんて考えながら彩さんの家へと向かっていた

私はこの時浮かれ過ぎてて、自分が浮気相手にされとるなんて知るよしもなかった…



to be continued…


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