BOOK
□オッパ (ウネ) ← ヘウンかも^ ^
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「バカヤロー!もっと色々楽しみたかったのに…」
ヒチョルは不機嫌そうにドンヘを小突いたが、ドンヘは半分夢見るような顔で自分に凭れかかるヒョクチェの肩を抱いていた。
「んん…あれ、ココどこ?あ、ヒチョルヒョン…」
ヒョクチェが体を起こしてキョロキョロし、渋い表情のヒチョルに気づいてビビった顔をした。
「あーあ、やっぱり…」
不服顏のヒチョルはチッと舌打ちしてその場から去って行った。
「なに?オレ何かした?」
ヒョクチェは不安そうにドンヘを見遣る。
「ううん」
ドンヘは首を振る。
おれ以外のヤツをオッパって呼ぶヒョクを見るくらいなら醒めてくれてよかった。
確かにもうちょっとだけあの超可愛いヒョクを見てたかったけど…
でも、それだって他のヤツには絶対見せたくないし。
特にキュヒョナ…あいつには…
「なんか頭ぼーっとする…あれ、オレ局にいたんじゃなかったっけ…?どうやって帰って来たんだ?」
「ヒョク…」
ドンヘの呼ぶ声に見遣ると真剣な眼差しでこちらを見ていた。
「な、なに?」
「ドンヘオッパって言ってみて。」
「はあ?」
大声を出してヒョクチェはガタンと椅子から立ち上がった。
「言うわけねぇだろ、バーカ!」
ドンヘはその姿ににっこりと微笑む。
「だよねー!ヒョク、大好き!」
ぎゅーっと抱きつかれて訳がわからないヒョクチェは離せよとしばらく抵抗していたが、やがていつものように諦めてされるがままになる。
「どしたんだよ、お前。なんかおかしいぞ。」
ドンヘはへへへと笑ってヒョクチェの顔を見つめた。
「いい夢見たんだ、おれ」
怪訝な顔でドンヘを見ていたヒョクチェは幸せそうなその顔にくすっと笑った。
「そっか、よかったな。で、どんな夢?」
「…んー、ナイショ!」
「えー、スケベ…」
「そんなんじゃないよぅ!」
頭の片隅にさっきのドンヘオッパってフレーズがなんとなく引っかかっていたけど、まあドンヘが幸せそうだからいいやとヒョクチェは思った。
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「あのさ、俺だけど、あの催眠術師…そう、来週もゲストに呼んでよ。うん、そうそう。え、オッケー?ありがと。じゃ、楽しみにしてるから!」
ドンヘが鼻血出し過ぎて貧血で倒れるのはそれから一週間後。
終
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