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□オッパ (ウネ) ← ヘウンかも^ ^
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「ヒョクちゃんは高二の女子高生でスーパージュニアの大ファンなんだと。な?」
耳まで真っ赤になったヒョクチェはコクンと頷いた。
「誰の…誰のファンなの?」
椅子に縋りついて立ち上がったドンヘが食い入るようにその顔を見ながら尋ねた。
「え…」
小さな声で呟いてちょっと困ったように首をかしげるその姿はもはや女の子より女の子らしくて、ドンヘは興奮を止められない。
「みんな…」
「みんなって、その中でも一番は誰?誰が好き⁉おれ?おれでしょ⁉」
迫ってくるドンヘにヒョクチェは怯えた顔をしてヒチョルを見上げた。
上目遣いに思わずドキリとしたヒチョルだったが、なんとか冷静さを保つ。
「まあまあ、みんな好きって言ってるんだし…」
とドンヘの肩を押し返してヒョクチェから引き離した。
「じゃあ、じゃあ…」
ドンヘは泣きそうな顔でまたヒョクチェとの距離を詰める。
「もっかいオッパって言って。ドンヘオッパって…!」
ヒョクチェは不思議そうにドンヘを見たがにっこり笑うと
「ドンヘオッパ…」
と小さく囁いた。
「ド、ドンヘお前泣いてんぞ。」
ヒチョルは驚いて半ベソのドンヘを見た。
「うん、うん、おれ死ぬかもしんない…」
ヒョクチェが慌ててポケットからハンカチを出すとドンヘの目元に当て心配そうに覗き込む。
「大丈夫ですか?オッパ…どこか痛いとこ…」
乙女のようなキラキラしたその目に我慢できずにドンヘはヒョクチェを抱きしめた。
「キャーーーッ!」
大きな叫び声を上げた後ヒョクチェは魂が抜けたようにカクンと脱力した。