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□S〇X POSITION (ウネ+ギュイェ)
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「ヒョクは?」
ドンヘは自信たっぷりに続ける。
「ヒョクも対面座位が一番だよね?」
「オレは」
期待でキラキラしてる瞳にちょっと罪悪感を感じながら、ヒョクチェは答えた。
「バック、かな」
「えーーーっ、なんでぇ!?」
ドンヘが目一杯不満気な声で喚いた。
「後ろなんて顔も見えないじゃん!」
「でも入ってるトコ見えるだろ」
「!!」
ドンヘの顔が一気に真っ赤になる。キュヒョンがニヤニヤしながら口を挟んだ。
「出たり入ったりするの見ると興奮しますもんね。ヒョクチェヒョンもなかなかの好きモノだな」
「へ、変態ッ!おれの顔よりそっちがいいのかよ!」
「そうじゃなくて…」
本当の理由は他にあったが、キュヒョンに聞かれるのが嫌で口ごもる。
「ヒョクのバカ!エロジジイ!」
恋人は涙目でギャンギャン喚いている。
「だから違うって」
「正常位だって結合部は見えますよ。脚を担いだりとかアレンジ効くし、やっぱりトラディショナルなのが一番…」
マンネはしつこく正常位を推してくる。
なんだよ、正常位振興委員でもやってんのかよ
ああもう、いい加減にしろ!
ヒョクチェがそう怒鳴りかけた時、カチャリと音がしてリビングのドアが開いた。
「なに騒いでんだ?」
見遣った先には黒髪の男がぼんやりした表情で立っていた。
「イェソンヒョン!起きたんですか」
「ああ。喉渇いて」
彼はふらふらとキッチンの方に消える。途端にヒソヒソと声を潜めて喋り出す三人。
「ヒョンにも訊いてみようよ。おれメッチャ興味ある」
「キュヒョナ訊けよ」
「ダメですよ。あの人そういう話絶対ムリだから」
「いいから訊けって」
「イヤです!」
イェソンは水のペットボトルを手に戻って来た。