BOOK

□S〇X POSITION (ウネ+ギュイェ)
3ページ/7ページ


「ヒョクは?」

ドンヘは自信たっぷりに続ける。

「ヒョクも対面座位が一番だよね?」
「オレは」

期待でキラキラしてる瞳にちょっと罪悪感を感じながら、ヒョクチェは答えた。

「バック、かな」
「えーーーっ、なんでぇ!?」

ドンヘが目一杯不満気な声で喚いた。

「後ろなんて顔も見えないじゃん!」
「でも入ってるトコ見えるだろ」

「!!」

ドンヘの顔が一気に真っ赤になる。キュヒョンがニヤニヤしながら口を挟んだ。

「出たり入ったりするの見ると興奮しますもんね。ヒョクチェヒョンもなかなかの好きモノだな」
「へ、変態ッ!おれの顔よりそっちがいいのかよ!」
「そうじゃなくて…」

本当の理由は他にあったが、キュヒョンに聞かれるのが嫌で口ごもる。

「ヒョクのバカ!エロジジイ!」

恋人は涙目でギャンギャン喚いている。

「だから違うって」
「正常位だって結合部は見えますよ。脚を担いだりとかアレンジ効くし、やっぱりトラディショナルなのが一番…」

マンネはしつこく正常位を推してくる。

なんだよ、正常位振興委員でもやってんのかよ
ああもう、いい加減にしろ!

ヒョクチェがそう怒鳴りかけた時、カチャリと音がしてリビングのドアが開いた。

「なに騒いでんだ?」

見遣った先には黒髪の男がぼんやりした表情で立っていた。

「イェソンヒョン!起きたんですか」
「ああ。喉渇いて」

彼はふらふらとキッチンの方に消える。途端にヒソヒソと声を潜めて喋り出す三人。

「ヒョンにも訊いてみようよ。おれメッチャ興味ある」
「キュヒョナ訊けよ」
「ダメですよ。あの人そういう話絶対ムリだから」
「いいから訊けって」
「イヤです!」

イェソンは水のペットボトルを手に戻って来た。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ