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□S〇X POSITION (ウネ+ギュイェ)
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「ヒョクはどれが好き?」
「えっ」
突然ドンヘに問われてヒョクチェは固まる。
た、体位…?
頭の中にドンヘと愛し合ってる時の記憶がフラッシュした。恥ずかしさで顔が熱くなる。
「ヒョン、顔赤くなってますよ。エッチの時の事でも思い出した?」
からかうようなマンネの声にヒョクチェは「うるさい!」と怒鳴り返したが、その心の中にムクムクと湧き上がる疑問。
ドンヘが好きな体位って何だ?
恋人の事なら何でも知ってると思ってたのに、自信を持って答えられない自分に彼は悔しさを感じる。
どうせ正常位だろう
こんな話は平気なクセに、あいつは実際おっ始めると「恥ずかしいからヤダ」ばっかだもんな
ところがキュヒョンの言葉がその予想を覆す。
「俺は正常位推しなんですけど、ドンヘヒョンが…」
ヒョクチェは驚いてドンヘの顔を見た。
「違うのか?」
「だってぇ」
ドンヘは頬を染めヒョクチェの視線から逃れるように俯いた。
「ずっとチューしてられるから…おれは対面座位が一番好き」
ああ、そう言えば…
ヒョクチェの頭の中に、腿の上に座り首に腕を絡めてキスを欲しがるドンヘが浮かんだ。望みに応えて濃厚な口づけを繰り返してやると、蕩けるような表情を浮かべて欲望のままに腰を振り始める。その美しくも淫らな姿を思い出して体の芯がジンと熱く痺れた。
「正常位でもキスできますよ」
キュヒョンは対抗意識をメラメラさせて反論する。
「それにわざと焦らす事もできるんですよ?イェソンヒョンが舌を出してキスせがむトコなんて、ハンパないエロさなんだから」
「そ、そうなんだ」
一瞬想像しそうになったヒョクチェだったが、何かイケナイ気がしてブンブンと頭を振ってそのビジョンを追い払った。