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□治療 (ギュイェ)
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「なんでじゃないよ。安静が一番なんだって。早く治したいだろ?」

しょんぼりしながら彼は頷く。が、ペンを手に取ると口を一文字にして何か書いて俺に見せた。

《せっかく時間できたのに、ヒョンはもうすぐツアー始まるでしょ?そしたらまた会えなくなる》
「そんな事ないよ。日程はそんなに詰まってないから、間はこっちに帰ってくるし…」

マンネは眉を下げて寂しそうに俺を見つめた。

「俺が治るのに結構かかったから、用心して欲しいんだよ。長引くと後遺症も残るらしいし」

そんな事言われなくても本人が一番わかってるハズだ。だから泣く泣く地方公演もラスも休むと決めたんだろう。
それがどれだけ苦しい決断だったかは容易に想像できる。

俺の言葉に唇をきゅっと噛んで彼は項垂れた。

その辛そうな表情が胸を締めつける。なんとか彼を笑顔にしたかった。

俺はベッドの上のボトルを拾うと蓋を開けてスロートコートを口に含む。
そしてキュヒョンの顎を片手で捉え唇を寄せると、その隙間からハーブティーを流し込んだ。

マンネは最初驚いた顔でされるがままになっていたが、途中から嬉しそうに俺の首に腕を回した。
お茶の口移しは無事に終わり、俺は唇を離して囁く。

「これは"治療"だよな?」

キュヒョンは満面の笑みで頷き、おかわりをねだった。俺は仕方なくもう一度同じ行為を繰り返す。

《もう一度…》

三度目が終わる頃、あいつの舌が入って来た。スロートコートを一滴も残したくないかのように、彼は俺の口の中を舐め回す。

「あッ…は…」

粘膜を弄られて頭が真っ白になる。息が浅くなり、俺はいつしかキュヒョンにしがみついていた。
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