BOOK1

□ぽっぽ
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ジョンヨンと付き合い始めて1ヶ月。一向に何の進展も無い。

恋なんて経験しないまま練習生になったジョンヨンと、韓国に来た私だからすぐに進展があるとは思ってなかったけど、そろそろぽっぽくらいしたい。

今日こそは、勇気を出してジョンヨンとぽっぽを…!!


夕食後。
モ「ジョ、ジョンヨン、すぐお風呂はいる?」
ジ「お風呂?皆が入ってからかなー」
モ「あ、そうなんだ、えと、ちょっと一緒に部屋来てくんない…?」
ジ「?いいけど」




ジョンヨンを先に部屋に入れてこっそり部屋の鍵をかける。
ベッドにぽすっ、と座るジョンヨンが突然どうしたの?なんて聞いてきて私の心臓は一気に音をたて始めた。


モ「あ、あんな…そろそろ、ジョンヨンとぽっぽしたいねん…」
ジ「っへぇっ…!?」
ジョンヨンは一気に顔を赤くした。

モ「だ、だめ…?」
そう聞くと、ジョンヨンは真っ赤な顔を下に向けて絞り出すような声で
ジ「……聞かないでっ…」
と言ってきた。

そんなジョンヨンが可愛くて仕方がなくて、緊張で震えるジョンヨンの手の上に同じように震える私の手をのせて包み込む。
少しずつ近づいていくと、微かに揺れるまつげとか、光に当たってきらめく髪とか、彼女の全てが私を興奮させてくる。

モ「ジ、ジョンヨン、目ぇ閉じて…」
ジ「う、うん」


緊張で震える体を必死におさえて、唇を近づけた。


ぷにゅ


でも、私たちの唇はくっつかなくて。

くっついたのは、鼻だった。

「「…ぷっ」」

思わず二人で吹き出してしまう。
初めてのぽっぽなのに全然上手くいかないし、あんなに緊張してたのにこれは酷い。


なんだか、背伸びしなくていいんだよ、自分たちのペースでいいんだよ、って言われた気がした。


ジ「モモや、大好きだよ」
モモ「私も」


小さな部屋で、二人の影がゆっくり重なった。


End


〜〜〜
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