赤い鬼神

□虫とか幽霊って苦手な奴ほどよく気づく
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おはようこんにちはこんばんわ。皆さん初めまして、あたし赤神緑。唐突ですが今仕事中で…

「こらぁぁぁ!!待てっつーのに!」

「テツうるさい」

「んだとコラ!だったらテメーが漕げばいいだろーが!!」

「か弱い乙女が自転車なんて漕げるわけねーだろ死ね」

「か弱いどころか女なんてどこにいんだテメーが死ね」

とまあこんな感じで班長とあたしと同期のクソテツの三人、日本天使連盟送迎部第21班「たんぽぽ組」で現在テツが運転するチャリで幽霊追いかけ中。

「おいじーさんよォ!!もういい加減諦めて成仏せぇや!!いつまでも未練タラタラひきずりやがって、いっとくけどなぁしつけー男はあの世でもモテねーぞ」

「そーそー。潔く諦めて前向きな、きっといいことあるからさ」

「やかましいこのチンピラ天使どもが!!わしゃしつこさでバーさんゲットしたんじゃなめんなよコラァ!!」

「しつこすぎて断るのめんどくなっただけじゃないの?」

「んなわけあるかァァ!!」

元気のいいじーさんだな。その元気をあたしにわけてくれ。全速力で逃げる幽霊のじーさん、あたし達天使はこのように現世に留まり溢れかえってる幽霊を始末する掃除屋だ。だいたいしょーもない理由で成仏できないでいる。そんなのにいちいち関わってたらきりがない。あー、早く終わらして帰りてえ。
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