赤い鬼神

□コンプレックスがデカイ奴は成す仕事もデカイ
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「う…あ…あ、赤い着物の女が…う…来る、こっちに来るよ…うぐっ!」

「近藤さ〜んしっかりしてくだせェ。いい年こいてみっともないですぜ寝言なんざ」

「…これはアレだ。昔泣かした女の幻覚でも見たんだろ」

「近藤さんは女に泣かされても泣かしたことはねェ」

「トシと違って優しいからな」

「俺だって優しいだろーが」

どこがだよ。便器から近藤さんを回収して彼の部屋に集まって一体何が起きたのか考察していた。

「じゃあアレだ、オメーが昔泣かした女が嫌がらせしにきたんだろ」

ゴキゴキ

「フググ」

「あり得そう。総悟やめろ近藤さんが死ぬぞ」

「そんなタチの悪い女を相手にした覚えはねェ、適当いってんじゃねーぞ夕貴。てめェを泣かせてやろうか」

「鳴かす?おたくらそーいう関係なの」

「違うわァ!鳴かすじゃねーよ泣かす!!どんな聞き間違いしてんだ!?」

「そうだぞなんでこんなマヨ男なんかと!」

「うるせェ塩女!」

起こそうとしているのかトドメを刺そうとしているのかわからないが近藤さんの首をシメている総悟に注意した。近藤さんの女関係が理由というより正直トシの女関係の方が納得できる。坂田のとんでもない聞き間違いなせいで気持ち悪くなった。どうしてくれる。
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