赤い鬼神

□ベルトコンベアには気をつけろ
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「あれは今日みたいに蚊がたくさん飛んでる暑い夜だったねェ、俺友達と一緒に花火やってるうちにいつの間にか辺りは真っ暗になっちゃっていけね母ちゃんにブッ飛ばされるってんで帰ることになったわけ。それでねちらかった花火片付けてふっと寺子屋の方見たの…そしたらさァもう夜中だよ。そんな時間にさァ寺子屋の窓から赤い着物の女がこっち見てんの」

「「「…」」」

「俺もうギョッとしちゃってでも気になったんで恐る恐る聞いてみたの。何やってんのこんな時間にってそしたらその女ニヤッと笑ってさ」

「マヨネーズか足りないんだけどォォ!!」

「「「ぎゃふァァァァァァァ!!」」」

「な、なんだトシか」

あー。ビックリした。怪談話よりトシの顔のがホラーだよ。べ、別に怖がってなんかねーから、驚いただけだから。うん。とある夏の夜、怪談話が行われていたのだが稲山さんの話に私と近藤さん、山崎を含む隊士達で聞き入っているとマヨネーズをかけた焼きそばを持ったトシがいいところで話に入ってきた。ビックリした私は胸をなでおろす。

「副長ォォォォォ!!なんてことするんですかっ大切なオチをォォ!!」

「知るかァマヨネーズが切れたんだよ!買っとけっていっただろ。焼きそばが台無しだろーがァ!!」

「もう十分かかってるじゃねーか!なんだよそれもはや焼きそばじゃねーよ「黄色い奴」だよ!!」

「マヨネーズねえなら塩かけるか?その黄色い奴でもうまくなるぞ」

「いらねーよ!黄色い奴でもってなんだ。マヨネーズだけで十分うまいわ!!」

んだとコラァ塩はお前の生み出す犬の餌でさえうまくしてくれんだぞ!!怪談のオチをトシに台無しにされた隊士たちは彼にくってかかる。ある意味助かったと思いながらマヨがなくて怒っているトシに塩をすすめたらいらねえといわれた。解せぬ。
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