赤い鬼神

□事件は悪い奴が起こすんじゃないはしゃぎすぎた奴が起こすんだ
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「いいか、祭りの当日は真選組総出で将軍の護衛でつくことになる」

「将軍にかすり傷一つでもつこうものなら私達全員の首が飛ぶぞ!そのへんこころしてかかりやがれ」

「間違いなく攘夷派浪士どもも動く…とにかくキナくせー野郎を見つけたら迷わずブった斬れ。俺と夕貴が責任をとる」

「は?私は知らんぞ。そんなこといったら調子に乗るバカが出てくるからな、責任は土方持ちで頼むぜみんな」

「そこはお前連帯責任だろうが!」

「なんでテメーと連帯しなきゃなんねえんだよ!」

お前がいいだしたんだから責任は副長持ちでいいだろ。会議中近々行われる祭りに将軍様が来られるということで私達真選組は護衛につく際の打ち合わせをしていた。トシが勝手に私まで責任を持たせようとしたから抗議する。

「痴話喧嘩はそこまでにしてくだせェ、マジですかィ土方さん俺ァどーにも鼻が利かねーんで侍見つけたらかたっぱしから叩き斬りますァ」

「誰が痴話喧嘩だ。オーイみんなさっきいったことはナシの方向で」

「だからいったろ」

「それからコイツはまだ未確認の情報なんだが江戸にとんでもねェ野郎が来てるって情報があんだ」

「とんでもねー奴?一体誰でェ。桂の野郎は最近おとなしくしてるし」

「以前料亭で会談していた幕吏十数人が皆殺しされた事件があったろう。あらぁ奴の仕業よ、攘夷浪士の中でも最も過激で最も危険な男…高杉晋助のな」

「…」

高杉、か…私が真選組にいるって知ったらなんていうんだろーなアイツ…トシが話すかつての戦友の名を聞き脳裏に高杉の姿がちらつき目をつむった。
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