赤い鬼神

□ああ やっぱり我が家が一番だわ
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「トシの奴近藤さん見つけてこいって人使い荒いんだからよォ、どうせ志村姉のところに行ってるに決まってんだろ」

「だいたい何がしたいんだお前は。その勝負パンツが戻ってくれば気がすむのか?」

「!」

「パンツを取り戻したうえでパンツを盗んだ奴を血祭りにしたい」

「もう発言がパンツをはく文明人の発言じゃねーよ。裸で槍を持って野を駆ける人の発言だよ」

「その気持ちわかるぜ。志村姉」

「「「「!?」」」」

下着取られた屈辱は同じ取られた者にしかわからんだろうよ。志村姉の場合はホシはわかってるけどこっちは見当もつかねェ。トシにいわれて近藤さんを探しにきた私は休憩しようとファミレスの“でに〜ず”に入る。そこには坂田達と志村姉がいた。

「何しれっと入ってきてんだ」

「いいじゃねーか。私だって下着泥棒に世話になってんだ」

「ちょっ、ちょっと待ってください山南さんて女性なんですか!?それに世話になってるってまさか」

「…だったら悪いか。ああ。見つけ次第しょっぴいてやる」

「い、いえ。てっきり男の方だとばかり」

私のパンツを盗んだ度胸だけは認めてやるよ。先日パンツが無くなった私は屯所内を隅々まで探したにも関わらず発見できなかったから外部の奴の犯行だろうと判断した。ちなみにこの件についてはまだ誰にも他言してない。私が女だと言えば坂田以外驚いてるがこの反応にはもう慣れている。
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