赤い鬼神
□お前らテロなんてやってる暇があるならペロの散歩にでも行ってきな
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「天人との戦において鬼神の如き働きをやってのけ敵はおろか味方からも恐れられた武神坂田銀時。女でありながら誰よりも強く夜叉の相棒として戦い続けた山南夕貴。我等と共に再び天人と戦おうではないか」
「銀さんアンタ、攘夷戦争に参加してたんですか。それに貴方も」
「戦が終わると共に姿を消したがな。お前らの考えることは昔からよくわからん。ユキに至ってはてっきり死んだものだと…真選組に入ればお前の首も飛ぶかもしれんのだぞわかっているのか」
「だから勝手に殺すなっつってんだろ。悪いがもう攘夷やら天人には興味ねーの。アイツに拾われてからあの人についてくって決めてんだ」
戦から逃げ出して死んだも同然だった私を拾ってくれたのはトシだ。アイツらのおかげで今の私があるといっても過言じゃねえ。桂のいうようにこのことがバレれば私の首も飛ぶかもしれねえ。それでも私はアイツらについて行く。
「俺達ァ派手な喧嘩は好きだがテロだのなんだの陰気くせーのは嫌いなの。俺達の戦はもう終わったんだよ」
「そーいうことだ。それをいつまでもネチネチネチネチ京都の女かお前は!!」
「バカか貴様は!京女だけでなくお前以外の女子はみんなネチネチしている。そういう全てを含めて包み込む度量がないから貴様等はもてないんだ」
「ああ?それはお前、私は女じゃねーっていいてえのか」
「「ああ」」
「ぶっ殺すぞお前等!!」
なんだコイツ等逮捕だ逮捕!というか坂田テメエはこっち側じゃねえのか腹たつなオイ。桂と攘夷について口論になり京女の話になったと思ったらあろうことかコイツ等私は女じゃねえといい出した。確かに見てくれも男に間違われるし別に否定もしないがコイツ等にいわれるとむかつく。
「バカヤローお前もしお前が天然パーマじゃなかったらモテモテだぞ多分」
「それをいうなら私だってなあ赤毛じゃなければもっと女らしかったぞ」
「なんでも天然パーマと赤毛のせいにして自己を保っているのか悲しい男と女だ」
「悲しくなんかないわ。人はコンプレックスをバネにしてより高みを」
「アンタ等なんの話してんの!?」
なんの話だっけ?ああ、攘夷の話か。話が脱線してくだらないいい合いをしているとメガネ君のツッコミで我に返る。