ゆめをみて

□2章:まさかここは...
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「君。初対面なのに、きつねとは失礼なのだ〜。」



男が眉を下げて、呆れたように言ってきた。



「あ、す、すみません…。」





(確かに、初対面で…いくらびっくりしたからって失礼だよね。)


素直に謝ると、




「いや、別にいいのだ。」





男はニッコリと笑って許してくれた。









「ところで、君はどこから来たのだ?
見慣れぬ格好をしているが…。」





男は、改めて私に聞いてきた。




「そ、それが…今日は仕事がお休みで、花を見に出掛けていたんです。
その時、赤い鳥を見たかと思ったら、
すごい風に吹かれて、顔を上げたら知らない土地にいたんです…。」




本来なら警戒すべきだが、助けてくれたことによる安心感で、男に事情を話してしまった。





(信じてもらえるかな…。)





恐る恐る男を見上げると





「異国から…?
まさか…この者が朱雀の巫女…?」





男は私をまじまじと見つめていた。
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