ゆめをみて
□3章:
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「……るのだ。」
(遠くで声が聞こえる…。)
「君。起きるのだ。」
「ん……え!ち、井宿?!」
どうやら井宿を待っている間に寝ていたらしい私の前に、井宿がいた。
(ち、近いから…!!)
自然と顔が赤くなってしまう。
そんな私の様子を気にすることもなく
「鍵もせずに寝ているのは、流石に不用心なのだ。」
井宿は困った顔で話してきた。
(そっか。私、井宿を待ってる間にそのまま寝ちゃったのか。)
「ご、ごめんなさい…。」
素直に謝るわたしに
「次から気をつけるのだ。」
井宿はそう言った。
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