本編

□3話
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その後、雅がサインを求められ、三十分ほど経ってようやく落ち着いたようだ


???「何か年々増えていません?」


雅「そうね、最近テレビに出る回数が増えたからかしら?」



冴木雅、現在21歳の大学生で、国民的スターの女子アスリートだ



たった2年で女子バレー界を背負うほどの『天賦の才能』はもちろん、



その美貌から老若男女問わず、かなりのファンを獲得していた



???「昔から凄いとは思っていましたが、相変わらずですね」


雅「まあ有難いことにね。どう?こんな美人で有名な幼馴染がいたら自慢でしょ?」ドヤッ


???「そりゃあ自慢ですよ!何ならこうやってデートしてるとか最高っすね!」ニヤニヤ


雅「は?どうしてアンタとデートしなきゃいけないのよ」


???「え、違うの?」


雅「当たり前じゃない、デートなんか勇吾としかしたことないわよ」



雅は特に意識もせず名前を出しただけだが、その名前を聞いた途端、


少し気まずそうな雰囲気を出していた



雅「あ〜…そう言えばアンタ達今気まずい関係だったわね」


???「別に良いですよ……アイツ、元気ですか?」


雅「…もちろん、私の弟よ?元気に決まってるじゃない。あと相変わらず可愛くて堪らないわ…!」グッ


???「(ブラコンは相変わらずか…)」





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その後は雑談(ほぼ弟の話)をしていたのだが、


気が付けば、本来話すべきであったメインの話に入っていた


雅「…ということで、今わかっている話はここまで」


???「了解…」


雅「焦る気持ちはわかるけど、ここは慎重にいきましょ…で、アンタの方はどうなの?」


???「…もちろん、こっちは順調です」ニッ


雅「そう、それは楽しみね。コウも亜希も、勇吾も……きっと喜ぶわ」ニコッ


???「……だと良いですね」


雅「もちろんよ、貴方の投球には皆が期待してるんだから。ようやく…



















『堂上大樹』が野球界に戻ってくるのね」


堂上「…おう」


雅「まずは無理せず、万全の状態にしてからね。あ、ところで学校はどう??」


堂上「…まさか、雅さんからそういう話を振られるとは思ってなかった…」


雅「わ、私だって世間話くらいするもん!…で、どう??可愛い子いる??」


堂上「(可愛い子って…男みたいな事聞くなぁ…)…そうですね……」



こうしてまたしばらく二人の雑談が始まり、時間が過ぎていくのであった
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