本編

□1話
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入学して初日、初めて参加した時、


チームの雰囲気は最悪であった


「あー…だるい…」


「どうせ練習しても勝てねぇのによ」ケラケラ


指宿「ま、まあとりあえず、新しい一年生が来たんだし、自己紹介からしてもらおうよ!」


上級生の多く、特に二年生達は練習も真面目にせず、


部員同士で話をしているだけであった


しかもそれを誰も止めず、ダラダラとした空気が漂っていた


日下だけではなく、今日初めて来た一年生皆が戸惑っている


日下「(これ、部活として成り立ってんのか…?)」


そんな中、



桐原「はいはーい!今日から入部する桐原岳っす!!目指せ甲子園で頑張りましょう!」



一人張り切る同級生がいて、それが桐原岳であった


「甲子園って…」ケラケラ


「それなら来る高校間違えてるぞ〜」


桐原「や、やってみないとわからないっすよ!お前らもその気持ちを持って入部したんだろ??」


そう言うとこちら側を見てきたが、表情を見ると冗談では言っていないようだ


日下「(ふーん…変なのもいるんだな…)…日下志朗です、甲子園はともかく…やるからには勝ちたいと思っています」





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その後、多くの先輩達はテキトーに練習を切り上げ、


残ったのは新入生を含め、12人程度だった


その12名が普段の練習から真面目に参加しているメンバーだ



日下「(結局、あれからまともに人が集まったのは練習試合の時くらいだったな…しかも…)」



試合もすべて完敗


先輩達は先発で投げていた指宿や他の部員のせいにしていたが…



日下「(まともに練習をして来なかったツケが出ただけだ…送球ミスに連係ミス、バッティングなんて悲惨だった…)」



むしろ指宿はかなり多くのイニングを一人で投げ込み、出来る限りの努力をしていた



日下「(だけど他の先輩達はその努力を知らない…いや、知らないフリをして逃げているだけか…)」
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