本編
□1話
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指宿「日下〜?まだ??」
指宿から声を掛けられ、ようやく自分が考え込んでいたことに気付く
指宿「そろそろボールを…」
日下「ああ…いきますよ…」シュッ
そう言って投げたボールは思ったよりも遠く、
指宿の遥か後ろに飛んでいってしまった
指宿「ちょ、ちょっと!」タッタッタ
日下「…あ、すみません」
ボールは転々とし、数十メートル転がったところで、
???「…ん?」
近くを通っていた明岩の生徒の下で止まったようだ
髪は亜麻色で少し長め、制服も少し着崩しているため、
傍から見れば不良っぽく見えなくもない
指宿も最初は少し驚いたが、それでもボールを貰いに向かう
指宿「すみませーん…それウチのボールで…」タッタッタ
???「ああ、そうなんっすね」
その生徒はボールを拾い、指宿に渡そうとしたのだが…
???「……」
その手は止まり、じっと指宿の手を見ていた
指宿「え、えっと…」
???「…ああ、ちょっと手を見てまして…」
指宿「手??」
???「掌と指にタコとマメが何個もあって…かなり練習してますね」
指宿「そ、そうかな…?高校球児ならこれくらい普通だと思うけど…」
???「ふーん…ちょっと練習見せて貰って良いっすか?」スタスタ
指宿「え…え!?ちょっと!?」
何事も無く彼はブルペンへと向かう
果たして指宿達は無事に練習を終えることが出来るのであろうか?