short

□Our sequel
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渋谷の交差点。
いつもの待ち合わせのカフェに彼の姿を見つける。

「待ちましたか?」

「いや、何か飲むか?」

「コーヒー買ってきます」

目深に被った帽子から覗く目を見つめる。

彼は少し前に出会ったひと。
私がかつての友人にすごく似ていて、話しかけてみた、と言っていた。
それが始まり。

彼とは音楽の趣味や映画の趣味が合い、意気投合し、時々こうして会ってはオススメの本を交換したり映画を見に行ったりする。

今日はレコードショップに行くのだ。
その前に少し、話をする。

「これ、この前お話しした本です。是非読んでください」

「飽きねーなほんと。あ、これ。前に借りた本。結構好みだった」

「あ、どうも。これ面白いですよね。特に最後が良くて」

「でもありきたりなハッピーエンドじゃねえか?」

「そこがいいんじゃないですか!」

「そうか?」

「ハッピーエンドが一番です。バッドエンドなんてつまらないじゃないですか」

何事も幸せに終わることに越したことはない。
私はそう彼に力説した。
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