さやみるゆーり

□かっこいい人
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彩side

レッスン場を出る時の夢莉の表情が気になった
笑ってるつもりだろうが全然笑えてない。いつも見てるから分かる。こんな気持ちじゃご飯に行っても楽しくないだろう。

彩「ごめんみんな、私まだせんといけんことあったんわすれとったわ笑
ご飯また今度な!おつかれさん」

みんなの返事も聞かずに私はレッスン場に戻った。電気が消えてる。夢莉帰ったんかな?と思ったら中から鼻をすする音と独り言が聞こえた。この子はやっぱり一人で抱え込む、昔からの悪い癖だ。

ガチャ

彩「、、ゆーり?泣いてるん?」

なんで、私はこーゆー風にしか聞けないのか。呆れる。そして、素直じゃない夢莉は無視をする。

彩「おーい無視か?笑
電気つけるで?」
夢「だめです」
彩「あ、やっぱりいた。そこか」

泣き顔を見られたくなかったのか電気をつけるなと言われたので付けずに夢莉がいるであろう場所に行く。夢莉が話しかけてきたけど鼻声だし鼻すすってるから泣いてたってことはすぐに分かった。
あー、なんで好きな人泣いてるのに私は何も出来ないんだろう
暗闇なことをいいことに夢莉の肩に頭をのせた

彩「ゆーりはさ、好きな人が泣いてたらどーする」

何を聞いてるんだ、私は。

夢「何も出来ないかもしれない
でも、ただそばにいて、大丈夫だよって安心させてあげる、、かな」
彩「そっか」

聞いた時に答えることは大抵、その人がして欲しいことだ。私は夢莉が言ったことを夢莉にした

夢「え?」
彩「私はさ、夢莉が好きやねん。気付いたら好きになってた。
好きな人の涙は見たくないから」

そう言って暗闇になれてきて見えるようになった夢莉の涙をそっと拭った。
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