短編

□過去と未来
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「本日未明、爆弾事件が発生しました。
負傷者はいなかったものの
交通機関の乱れ、建物の損害など
甚大な被害が出た模様です。」

「警察では、4年前の爆破事件と類似していることから
齋藤容疑者に話を聞くため
身柄を探しています。」

こんな放送があってることなんて、4年前のあの事件があってからテレビを見なくなったななは知る由もなかった。







4年前
ななの妹である飛鳥が爆弾事件を起こして捕まった。

飛鳥がそんなことするわけない。何かの間違いだって何度も何度も警察に訴えた。でも、裁判での判決は有罪から変わることは無かった。

どうにかして飛鳥の無実を訴えようとしたけど、ななにはどうすることも出来んくて1年前飛鳥は出所した。

今はどこかで一人暮らししてる。
住所は教えてくれんかった。
もう、お姉ちゃんには迷惑かけれないからって
そんなことないのに、また、飛鳥をななは1人にしてしまうんや

飛鳥の背中を追えなかったあの日
たまたまなのか偶然か雨が降っていた
傘もささずに自分がどこにいるかも分からないまま歩いてたら急に雨が止んだ

「大丈夫ですか?」
西「……」
「うち、近くだから」

もうどうにでもなれって何も出来ない自分に嫌気がさして何も考えずに手を引かれるままついて行った。

これがまいやんとの出会い

それからは、まいやんが色々お世話してくれて
お互いに惹かれていってまいやんが告白してくれて今に至る





まいやんが警察官やってことはつい最近知った
たまたま、まいやんが机に置きっぱなしにしてた携帯に電話がかかってきた
その相手が警視総監やった

西「なぁ、まいやんって警察官?」
白「……そうだよ」
西「なんで教えてくれんかったん?」
白「それは…」
西「……飛鳥」
白「…。」
西「そっか、まいやんは飛鳥のことを聞き出す為に
ななと付き合っとったんやな
ごめんな、何も教えてあげれんくて
じゃ、ばいばい、まいやん」

こんな別れ方するなんて思わんかった
でも、まいやんは飛鳥のことが知りたいからななと付き合ってるんや
ななのことなんか好きやない

白「まって七瀬!
話を聞いて!」
西「ななは話すことなんかない!」
白「私はあるの!
お願い、お願いだから話を聞いて?」

もう、涙で顔はぐしゃぐしゃやった

白「っ、ごめん、とりあえずおうち行こ」








白「まず、今まで黙っててごめん
それと、私は七瀬のことが好き
これは信じてほしい」

こんな真剣な顔で、まっすぐ目を見ていうときは嘘をついてないっていうまいやんの癖や

西「わかった」
白「よかった
それで、齋藤飛鳥のことだけど
確かに、七瀬から何か情報が得られれば
っては思ってた
だけど、プライベートに仕事は持ち込みたく
ないから、だから、七瀬には黙ってた
でも、それでこんなことになっちゃって
ほんとにごめんなさい」

まいやんは真剣に泣きそうになりながら頭を下げた

西「もう、ええよ
話してくれてありがとな」

ううんって首をふるまいやん

白「さっきプライベートと分けたいって言ったけど
齋藤飛鳥のこと何か知らないかな」
西「飛鳥が出所してからあっとらんから
なんも知らんよ」
白「そっか」
西「こめんな」
白「なんで七瀬が謝るの?
ごめんね、こんなこと聞いて」
西「仕方ないことやから
よし、もうこの話は終わりにしよ!
ななお腹空いたわ」
白「それじゃあ、なにか作ろっか!
何が食べたい?」








それから何日かたったある日、突然やった

ピンポーン

西「はーい」

今日はまいやんも非番で2人でゆっくり過ごしてた

西「え、飛鳥…」
飛「…久しぶり」
白「七瀬? だれー?」
飛「誰かいるの?
私帰る、またね」
西「まって!
大丈夫、あの人はななが付き合ってる人やから」
白「もぅ、七瀬? だ、れ……!
……齋藤、飛鳥」
西「とりあえずまいやん中行って
飛鳥も入って?」


家にいれたはいいけど
とても、再会を懐かしむ雰囲気にはなれんかった

まいやんが仕事モードにはいったから

白「先に言っておくね
私は七瀬の恋人で、仕事は警察官」
飛「っな!」
西「まいやん、ええん?」
白「うん、もう七瀬の時みたいにはしたくないから」
飛「どーせまたこの前の事件も私のせい
になってるんでしょ?
もう、意味わかんない。私は何もしてない!
警察なんか信じない!
4年前の事件も私は何もしてないのに」
白「私もあなたがやったんじゃないと思ってる」
飛「嘘だ、どーせまたあの時の警察みたいに
裏切る」
白「あの時の捜査官の中に私はいなかった
でも、今は私がいる
それが全て」
飛「……信じて、いいの?
あなたは信じても裏切らない?」
白「絶対に、命をかけてあなたの無実を証明する」
飛「ありがとう、ありがとうございます」







それから、飛鳥はまいやんと一緒に警察に行った

まいやんたちのチームと協力してあるでっかい組織を潰すことに成功した
そして、警察上層部との組織のつながりを暴いて無事飛鳥の無実は証明された





飛「ほんとにありがとうございました!
麻衣さんのおかげです」
白「ふふ笑
警察のおかげ笑
それと、飛鳥が協力してくれたからね
飛鳥の無実は証明されたけど
これから大変だと思う
でも、七瀬はもちろん
私も飛鳥のこと可愛い妹って思ってるから
いつでも頼ってきなよ」
飛「ありがとう、麻衣さん!
ななも今まで心配かけてごめん
これからも心配かけると思うけどよろしくね」
西「んー、今までのぶん
一緒に過ごしてくれたら許す笑」
飛「ふふ笑 ありがとね、なな」
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