短編
□恥ずかしいから
1ページ/1ページ
飛「まいやんにさ、バレンタインのチョコ渡したいんだけど」
西「普通に渡せばええやん!たぶんめっちゃ喜ぶで?」
飛「いや、でもさ、モテるじゃんあの人」
西「んー、まぁ否定出来んなぁ」
飛「だから、本命チョコって分かるように
でも、重たい奴って思われないようにしたいんだよね」
西「難しいなぁ笑」
やっぱ難しいよねー。
私だってずっと考えてるけど全然いい案が浮かばないもん。さて、どーするか。
バレンタインデー当日
西「いい方法思いついたん?」
飛「んー、まぁ」
西「そっか、頑張ってな!」
飛「うん、ありがとう」
昨日の夜、お母さんに手伝ってもらって
頑張って作ったチョコ
綺麗にラッピングしてバックの中に入ってる
素直じゃない私は好きなんて言葉に出来ないし
本命だよってチョコを渡すことさえできない
だからいつも通り渡すことに決めた
『今日一緒に帰ろ』
絵文字も何も付けない素っ気ないメール
それでもまいやんはちゃんと返事してくれる
そんなところも好き
『いいよ!
飛鳥から誘ってくれるなんて嬉しい!
教室まで迎えいくから待ってて😊』
それからまいやんが迎えに来てくれて
家まで来てしまった
飛「あのさ」
白「ん?」
飛「これ」
白「え、ほんとに?私にくれるの!?」
飛「うん。味の保証はできないけど」
白「味なんて気にしない!!
飛鳥がくれたことが嬉しい!」
飛「それと……」
やっぱり、素直になれない私は
飛「気持ちは誰よりも入ってるから!
大事に食べろよ!
じゃ、またね!」
白「え、それって、ねぇ!飛鳥!」
まいやんの呼び声を無視して家に帰ってきた
誰からのチョコも貰わないまいやんが
私のチョコを笑顔で受け取ってくれた
少しは期待してもいいかな