さやみるゆーり

□かっこいい人
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人の心臓はこうも早く動くのかってぐらいバクバクしてる。彩さんに聞こえてるかもしれない。いや、絶対きこえてる。
え、私彩さんに告白された?
聞き間違い?

夢「こーゆー時に冗談は笑えないですよ」
彩「冗談で好きとか言えるほど軽い女じゃないで?」
夢「じゃあなんで?
好きならもっと頼って欲しかった
守ってもらうばっかりで私は、、
私も彩さんのことが好きなのに!!!
守りたかったのに!!!」

嬉しいはずなのに涙が止まらない
ふわっ
今度は正面から抱きしめてくれる。彩さんの匂い。

彩「ごめんな
後輩がどんどん育ってくれてるのに
私のことで邪魔できんって思ってな
それで夢莉を傷つけてたんやな
ほんまにごめん」

違う。彩さんが謝ることじゃない。むしろお礼を言わないといけない。彩さんはキャプテンだ。私がただ我儘なだけ、、

彩「なぁ、夢莉?
夢莉が思ってること全部わたしにぶつけてほしい、我儘なんて考えんで私にぶつけて?
夢莉が泣いてる姿をもう見たくないんや隠れて泣かないで頼ってくれ」

そう言って彩さんが泣いてる。
この人はなんでこんなにかっこいいのか。私のために泣くなんて、勿体無い。

夢「その言葉、彩さんにもそのままお返しします。
私だって同じ気持ちです。不安なんです。年下だし、まだまだ子供だし、、、
こんな私でいいんですか?」
彩「そんな夢莉がいいんや
これから私の隣にいてください」

優しく微笑んでくれた彩さんの胸の中で私は泣きつかれたのかいつの間にか寝てしまってた。

彩「あ、マネージャー??
ちょっとレッスン場まで迎えきてくれへん?ありがとうございます
まってます」

泣き疲れて寝るってどんだけ泣いてんねん
ごめんな、こんなに不安にさせてたんやな
その不安これからは私にも分けてな?
私は夢莉の赤く腫れた瞼にキスをした。
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