白西

□憧れから
1ページ/1ページ


誰でも1度は憧れの人ができたと思う。
私は高校で初めて憧れの先輩ができた。
その人は凛としてて、かっこよくて、美人で、そして私の好きな人。
憧れの気持ちから好きって気持ちになったのはいつからだろう。たぶん体育祭の部活動対抗リレーの時。

昼休みに行われる部活動対抗リレー
私は二走者目で将子ちゃんからバトンをもらいその後をテニス部が走ってくる。
先輩達や将子ちゃんからの声援が聞こえるなか、大好きな人の声が聞こえた

真「手足がもげても走れー!」

アクシデントでテニス部に抜かされたけど、真春先輩からこう言われたらほんとに手足がもげても走るしかない。私は本気でもげるぐらい走ってバトンパスの時テニス部と並んだ。

真「おつかれ。あとは任せな」
旭「ま、真春先輩!」

真春先輩は弟の夏之君との勝負だった。
男女の差ってのは残酷で段々差が出来ていく。その時真春先輩は袴の紐を解いて脱ぎ捨てて走り出した。
結果は夏之君を抜いてテニス部に勝利。

私は忘れていた。真春先輩はいつだって私たちを勝利へ導いてくれることを。

旭「真春先輩凄かったです!」
真「あぁ、言ったでしょ? 任せなって笑」
旭「はいっ!」

この時、真春先輩への絶対的な憧れと好きって気持ちに気づいた。
まぁ私みたいな鈍臭いやつを真春先輩が好きになるわけはなくてずっと片想いだけど、それでもいい、これからもそばにいれるなら。
次の章へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ