白西

□サヨナラの意味
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初めて見た時、あなたに惹かれました。
これを一目惚れというんだろう。
でもあなたの視線の先に私はいない。
決して交わることない眼差し……。
私がいくら見ていようともあなたは気付かない。
奈々未がここからいなくなったら
あなたは誰を見るの?

白「ななみ〜今回の女役に決まったんだってね!
おめでとう😊」
橋「ありがと、しーちゃん😊
……私ね、今回で最後にしようと思ってるんだ」
白「……そっか。
ななみもついに卒業か…😭
寂しくなるね」
橋「ごめんね、しーちゃん。」
白「ううん。謝んないで、いつでも会えるんだし!
御三家は永遠だよ?笑」
橋「そうだね😊」

本番当日、七瀬ちゃんが私たち棘人と人間の間にあった壁を壊してくれた。七瀬ちゃんはよくななみを見てる。たぶん、好きなんだろうな。ななみはもうすぐいなくなる。七瀬ちゃん……大丈夫かな。

白「いよいよ明日だね。」
橋「うん。しーちゃん、今まで本当にありがとう😢」
白「なに、改まって照れるじゃん笑」
橋「私は、しーちゃんに幸せになって欲しい。七瀬ちゃんのこと任せたよ!」
白「……任せたって😅」
橋「自分の気持ちに正直になって
しーちゃんの幸せはしーちゃん自身で手に入れて、絶対大丈夫だから☺」
白「…ななみにそこまで言われたらやるっきゃないじゃん笑」
橋「うん!しーちゃんには笑顔が似合う!」

次の日ななみはここからいなくなった。行き先とか教えてくれたからいつでも会える。七瀬ちゃんのこと、ななみに任されたからにはやるっきゃない。

棘人も人間も関係なく生活することができるようになった今、よく、一人で本を読んでいる七瀬ちゃんを見るようになった。ななみがいなくなったさみしさを埋めているのかな……。私は七瀬ちゃんの笑顔が見たくて話しかけるようになった。

白「こんにちは☺ 七瀬ちゃんだよね?」
西「…え、あ、こんにちは🙇」
白「あはは笑 急にごめんね?」
西「い、いえ。なんで、しーちゃ…麻衣さんがここに?」
白「名前覚えててくれたんだ😆 嬉しいな😊あの日さ、七瀬ちゃんが私たちとの間にあった壁を壊してくれたじゃん?
それから、ななみがいなくなって七瀬ちゃんがここで本を読んでるのをよく見るようになってさ」
西「私は、もっと麻衣さんたちと仲良くなりたかっただけやから😂
ななみんがいなくなって、話す相手がいなくなっちゃって(苦笑)」
白「私でよければ相手になるよ😆」
西「ほんまに!? ええんですか?ありがとうございます!
なな、めっちゃ嬉しいです!」

私たちはそれから毎日、七瀬ちゃんの学校が終わってから暗くなるまで話した。私たち棘人は中学校までしか学校に行けないから、高校はどんなどこか、友達はどんな子がいるのかとか七瀬ちゃんにいっぱい話してもらった。

しばらくそんな日が続いていたある日ななみから手紙が届いた。

橋『久しぶりだね、しーちゃん!元気にしてる?
私は飛鳥と元気に過ごしてるよ!😆
七瀬ちゃんとはどんな感じ? そろそろ気持ち伝えれたかな? 意外にへたれなしーちゃんはまだ友達にもなれてないかな?笑 あは笑 流石にそれはないか笑 私がさ引っ越す前にしーちゃんに七瀬ちゃんのこと頼んだじゃん? あれには理由があったんだよ?笑
流石にへたれなしーちゃんでも気持ちを伝えてると思うから言うけど笑
私ね、七瀬ちゃんから相談受けてたんだ。初めて見た時からずっと目で追っちゃって、でも、相手の人は私じゃない人を見てる。って、どうしたら私を見てもらえるんだろう。話したことなんてほとんどないけど、誰かと話してる姿を見ると私も話したい、その笑顔を私にみせてほしいって思う。って、この相手が誰かってのは言わないど、しーちゃんと同じだなって思った。結局二人とも行動に移さないで、逃げてるなって。ごめんね、こんなふうにしか言えなくて。でも、私は二人に幸せになって欲しいから!
逃げずにぶつかれ!しーちゃん!
しーちゃんに逃げるなんて似合わないよ!
報告待ってるね😊』

ななみ…。

白「七瀬!」
西「まいやんどーしたん!?」
白「私さ、ずっと逃げてきた。
今の関係を壊したくなくて、この時間は私だけのものだから、それだけで幸せって思ってた!
けど、それじゃダメだって思ったの…。」

七瀬は私の言葉を真剣な顔で聞いてくれてる。

白「私は、七瀬のことがずっと好きでした。初めて会った時から、ずっと、ずっと。七瀬の笑顔をこれからはそばで見てたいの
私の彼女になってくれませんか?」

私は怖くて目をつぶって俯いていた。七瀬の返事によってはもう会うことも出来ない。でも、もう目の前のことから逃げない。

西「……ありがとうまいやん。
ななもずっとずっとまいやんのことが好きやった。こんなななで良かったらまいやんの彼女にしてください。」

そう言って七瀬は私の顔を上げ抱きしめた。私は七瀬を抱きしめ返した。

白「七瀬がいい。ううん。七瀬じゃなきゃダメ。
これからもよろしくね、七瀬😊」
西「こちらこそよろしくな、まいやん😊」

白『ななみへ
久しぶり! ななみのいない生活も慣れてきたよ。
今日は報告があります。七瀬と付き合うことになりました!! ほんとはね、ななみがいなくなってから仲良くなってその関係を壊したくなくてこのままでいいや。なんて思ってたけど、ななみからの手紙で逃げちゃダメって思ったの。ありがとね、ななみ。そのおかげでやっと七瀬の笑顔をすぐ隣で見ることが出来たよ😆 いつか、二人でななみと飛鳥に会いに行くね😊』

西「まいやん、何書いてるん?」
白「ん? ななみにお手紙書いてたんだよ😊」
西「え!ななみん!?なんて書いたん?」
白「ひ み つ笑
今度、七瀬が休みの時に二人に会いに行こっか」
西「ほんま!?
行く! 楽しみやな、まいやん😆」
白「楽しみだね、七瀬😊」

ななみほんとにありがとね。この笑顔は何にも変えれない宝物だよ。
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