短編

□たとえ確率が低くても
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店員「すみません。お客様、足りません。」
西「え、ほんまですか?」
飛「ままぁ? どーしたのー?」
西「んー、ごめんな飛鳥、お金足らへんみたいやから
また今度買いに来よ?」
飛「勉強頑張ったのに」
西「ほんまにごめん」
白「これ、使ってください」
西「え、でも、そんな」
白「飛鳥ちゃん、お勉強頑張ったもんね?」
飛「うん! 成績がね全部Aだったの!」
白「凄いねぇ!
なら、これは私から飛鳥ちゃんへの
ご褒美! 受け取ってくれる?」
飛「いいの? ままぁ」
西「ほんまにええんですか?」
白「はい、私が払いたいんです」
西「あのほんまにありがとうございます
住所教えてくれませんか?
お礼させてください!」
白「ふふ笑 いいですよ、私がしたいんですから
よーし、飛鳥ちゃん!
そのゲームでいっぱい遊んで
またお勉強頑張るんだぞ?」
飛「うん! ありがとうお姉ちゃん!」
白「それじゃあ、失礼します」
西「あ、まって!」
白「?」
西「名前、せめて名前だけでも
教えてくれませんか?」
白「白石麻衣です。あなたは?」
西「麻衣さん。
七瀬です、西野七瀬です」
白「そっか、それじゃあ
七瀬さんと飛鳥ちゃん ばいばい」


白石麻衣さんか、綺麗な人やったなぁ

飛「ねぇ、ままぁ?」
西「んー?」
飛「さっきのお姉ちゃん
物凄く綺麗な人だったね!」
西「ほんまやね〜
かっこよかったわ〜」
飛「飛鳥ね、大人になったら
さっきのお姉ちゃんみたいになる!」
西「そうやな
飛鳥ならなれるで」








橋「それで、その親子にお金を払ったから
明日の映画は行けないと?」
白「はい…」
橋「はぁ。」
白「ごめんー。奈々未…」
橋「しーちゃんの優しいところ好きだし
いいところだと思うけどさ?
もし、もしもの話だけど
その人たちが詐欺とかだったらどうするの?」
白「詐欺だとしても私はお金払うよ」
橋「どうして?
赤の他人なのに何でそこまでするの?」
白「赤の他人だとしても困ってる人を
放っておくことなんてできないよ
たとえ、10人中9人が詐欺だったとしても
私はその1人のためにお金を払う」
橋「もぅ、どんだけいい人なのさ笑
そーゆーとこなんだよなー
しーちゃんの無自覚たらしって笑」
白「え!? 私なんかした?」
橋「ふふ笑
なんでもないよ笑
仕方ないから明日の映画は
私が奢ってあげる」
白「えぇー。それは悪いよ…」
橋「困ってる人を放っておけないし?笑」
白「あ、もうずるい!
でも、ありがと、奈々未」
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