短編

□本気なのに
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飛「好きなんですけど」
白「私のことが? ふふ笑 ありがとね」

と言って頭をぽんぽんと撫でてくる先輩
いつだって私の気持ちは通じない

飛「本気なのに……」
白「だめだよ? 簡単にそんなこと言っちゃ」

優しくそして今にも泣きそうな悲しい顔で
先輩が言うから
私は何も返せなくなってしまった

それから家まで送ってもらったけど
先輩のあの顔が忘れられなくて
何を話したかも覚えていない

先輩はもういつも通りに戻ってたんだけどね

こういう時は先輩の親友で
私の頼れる幼馴染に聞くのがいい

飛「ななみー」
橋「どうした? 悩めるかわい子ちゃん」

飛「ねぇ、ふざけないで」
橋「ごめんごめん笑
んで、どうしたの? しーちゃんのこと?」

飛「んー、先輩にさ
好きなんですけどって言ったのね?」
橋「おぉ」

飛「そしたらさ
本気にしてなくてありがとって
頭撫でてきたの
私は本気なのにってぼそっと言っちゃったんだけど
先輩、すっごく悲しそうな顔で
だめだよ?って
それから私は何も言えなくて
ずっと悲しそうな顔が頭から離れなくて
どうしていいのかわかんない」

橋「しーちゃんも素直じゃないな〜
んーとね、その悲しそうな顔の事はもう
忘れていいよ笑
しーちゃんはたぶん
飛鳥が自分のことなんか好きじゃない
先輩として好きって言ってるんだって
思ってるんだと思う」

飛「そんなんじゃないのに…」
橋「そう、たから、飛鳥がすることは何かわかる?」

飛「…先輩にちゃんと好きだって伝える」
橋「わかってるじゃん!
しーちゃんは手強いと思うけど頑張りな!」

飛「ありがと、奈々未。頑張るね。」


先輩への気持ち本気ですから

この気持ちが伝わるまで
本気だってことが先輩に届くまで
私頑張ります

だから
もし受け止めてくれるなら
私の大好きな笑顔で笑ってくださいね
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