BOOK:79 りある
□★恋を始めた日
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あぁ、そうか。
あっという間にもう2月。
そんな時期になっていたのだ。
もう来年には卒業か。
3年は成績ごとに別れるって言ってたから絶対、知念とはクラス離れるんだろうなぁ。
もうちょっと本気出して勉強…いや、どっちにしろ無理だな。
まぁ、仕事では相変わらず一緒だし。
…どうせ学校では裕翔くんにべったりだし。
結局、あんま変わんないのかな…。
いや、きっとそんなわけにはいかないよなぁ…
「…あの、山田くん……?」
「あ、ごめん、なんだっけ?」
何故か焦る気持ちで、そんなことを考えていれば伺うように顔を覗き込まれ、その子の手元のショッキングピンクに視線を移した。