BOOK:79 りある

□☆代わりは俺だけ
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それから、収録中の山田はいつも以上に張り切っていて。
本当に知念の分まで頑張っているんだっていうのが伝わってきたんだ。

それでもやっぱり、俺でも知念がいないその席はなんだか寂しいなぁ、と思っていた。と、そこに、なんとVTRで知念が登場。

別に毎日会ってるわけじゃない俺でも何故だか久々に感じて、自分でも驚くほど嬉しくなってしまったのは、もしかしたら俺も知念がいないこと、寂しいのかもしれない。


俺もお前と一緒だなって思ってチラッと横を見て驚いた。

耳を真っ赤にしてめちゃくちゃ嬉しそうな姿。

そうだよな。
一緒だな、なんてこと簡単に言えないほど、山田は寂しかったんだよな。

「うわぁ、珍しいなあいつが」

山田の反応がずば抜けてはいるけど、スタジオ全体がその登場に嬉しそうな声が漏れている。

色々独特で、甘えんぼすぎるところあるあるけど、実は大人で。
毒舌だけど一緒に居ると落ち着く。

その唯一無二な小さな存在の大きさを改めて実感した。
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