壁の大きさ
□3話
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新しい授業&毎日が始まる。
教室のドアを開けると、バチっと一人の女の子と目が合った。その女の子はボール投げで無限を出した女の子。その女の子は私の所に駆け寄って元気よく話した。
「個性が炎と水の女の子だよね!」
『うん』
「凄いな〜個性二つあるんだね!」
それを言った後に女の子ははっと思い出したように言った。
「私、麗日お茶子。自己紹介遅れてごめんね」
『私、轟氷炸。よろしくね』
右手を出すと、女の子もニコニコと笑って握手を返してくれた。
それを見ていたのか、他の女子も次々と自己紹介をしてくれて覚えるのにそう時間は要らなそうだ。
お昼はお弁当を持ってきていたのでお弁当を食べ、午後の授業が始まった。
ヒーローになるためのヒーロー基礎学。
ワクワクとはしゃぐ心を中に閉まって先生を待っていた。
「わーたーしーがー!!普通にドアから来た!!」
オールマイト!!!
小さい頃から憧れだった潜在能力ヒーローが目の前に!
「オールマイトだ……!すげェや本当に先生やってるんだな……!!!」
「銀時代のコスチュームだ……!!画風が違いすぎて鳥肌が……」
みんなもワクワクしているのか、ざわめき始めた。
するとオールマイトは教卓の前でしゃがみこみ
「ヒーロー基礎学!ヒーローの素地をつくる為様々な訓練を行う課目だ!!」
そう言った後、battleと書かれたプレートを持ってかっこよく言う
「戦闘訓練!!!」
戦闘訓練なんて、本当にヒーローになるための訓練だ。それに戦闘服も備えられていて、幼い頃に戻ったような感じになった。
グラウンドβに集合と言われ、更衣室に向かい戦闘服に袖を通した。
要望は、耐火性と動きやすくだけ。耐火性がないと、この間の体操服みたいにボロボロになってしまう。なので耐火性。あとは動きやすくしないと困る。
あと色々と胸の下辺りに応急処置セットと腰にも包帯やらなんやら入れてほしいと書いた
戦闘服を見れば要望通りになっている。さすが!
ネック有りのノースリーブだけど、ネックは要るのかちょっと不思議だった。
運動場に出れば、みんな様になっていて本物のヒーローかと間違えそうだった。
「氷炸ちゃん、似合ってるね!」
『そうかな?麗日ちゃんも似合ってるよ』
なんて、言っているけど内心可愛いヒーローだなと思った。すると緑谷君が麗日ちゃんの戦闘服姿を見てすごく驚いている。
「要望ちゃんと書けばよかったよ…パツパツスーツんなった」
『動きやすいけどね〜』
ぶどうみたいな頭の男の子が私をじーっと見て緑谷くんの方へ行きなんか言っていたが気にしない。
「君らにはこれから『敵組』とヒーロー組』に分かれて2対2の屋内戦を行ってもらう!!」
あれ、2対2って言ったけど3人できるとこあるよね。
「基礎訓練もなしに?」
「その基礎を知るための実践さ!ただし今度はブッ壊せばオーケーなロボじゃないのがミソだ」
ビシッと笑顔を向けるオールマイト
「勝敗のシステムはどうなります?」
「ブッ飛ばしてもいいんスか」
「また相澤先生みたいな除籍とかあるんですか……?」
「分かれるとはどのような分かれ方をすればよろしいですか」
『どこかのチームが3人になってしまいますが、それでもいいんですか?』
「このマントヤバくない?」
オールマイト大変だ。同時に6人が聞いたから……
「いいかい!?状況設定は敵がアジトに核兵器を隠していてヒーローはそれを処理しようとしている!ヒーローは制限時間内に敵を捕まえるか核兵器を回収する事。敵は制限時間まで核兵器を守るかヒーローを捕まえる事」
オールマイト、カンペ出しちゃった。何かごめんなさい。
「一つのチームだけ3人になるが、プロヒーローとなれば敵の人数など関係はない!」
私にグッドサインを出してくれたので、私はグッドサインを返した。
「コンビ及び対戦相手はくじだ!」
あまり、みんなの名前覚えていないけど大丈夫かな。
心配があったけど、くじの箱の中に手を突っ込んだ。
『J?』
キョロキョロとして、同じJの人を探していると声を掛けられた。
「あ!同じJってことはここは3人だな!」
赤いツンツンした髪で戦闘服がほとんど上半身裸の男の子に声を掛けられた。すると、もう一人の男の子がやってきてこっちは顔を隠すヘルメットタイプの戦闘服。
「俺、切島鋭児郎。よろしくな!」
「俺は瀬呂範太、よろしく」
『私、轟氷炸。よろしくね』
自己紹介をしたが、中学の時とは違う雰囲気で馴染めそうな気がした。
それに、切島という男の子は目が大きくて可愛カッコいい男子だと思った。
瀬呂という男の子の顔は見えなかったけど、個性はセロハンテープだと思う。なぜかと言えば肩に着いているテープらしきものが……
「最初の対戦相手は…こいつらだ!!Aコンビがヒーロー!!Dコンビが敵だ!!」
オールマイトはそう言って、敵とヒーローのチームの四人に事前の説明をしていた。
私達は他のモニタールームに移り、その様子を見ることになった