おはなし

□FUNKY
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『カズって酒強いよね?』
「大野さんもね。」
『俺はあんま飲まないだけ』
「そういうのが上手いよね、あと実際飲んでてもそんな変わらないし」
『てかさお前ー、俺にもタメ口だね?』
「そう?...でしたっけ?」
『ふふっ、急に敬語』

クールそうな顔立ちの大野が無邪気に笑う。
人懐こい仔犬のような顔をした二宮の笑顔は、意外にも大野よりもクールだ。

「大野さん、今日も酔ってないでしょ?」
『んー、今日はちょっと回ってる。けっこう飲んだしな。』
「そうは見えないですよ、へーきそう。」
『そうでもない。......カズがかわいく見える。』
「俺はいつもかわいいでしょ?おーのさん。」

からかうように上目遣いで大野を見つめる。楽しんでいる様子は小悪魔の所業だ。

『んー。いつもかわいいよ。』

不意打ちで二宮の頬に口づける。反撃。
穏やかな普段の大野とは違う、強引さ。
少したじろいだが、小悪魔は強かだ。

「じゃあ言ってもいい? 好きだよ、大野さん。」
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