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□Moon and Sun.
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@ JM


「うわ…何この人…」

高校3年生、生まれて初めておしゃれを勉強しようと思って買った雑誌。

その雑誌に載っていた人に一目惚れしたんだ。
ふわっと笑う顔に、うさぎみたいに上がる口角

(…なまえ、名前は?)

雑誌の角っこの方に名前が書いてあった。
その子は僕より2歳も年下で、高校1年生のモデルだった。
…たしかこれって有名ブランドの雑誌だったよね?って疑いながらも。

「……チョンジョングク…」

その後、色々方法を調べた。
どうやったらこの子を間近で見ることができるか。

…スタイリスト、マネージャー、事務所スタッフ…いろんな可能性を考えたけれど一番は、

「…メイクアップアーティスト!!」

僕の幼馴染のテテが、その学校行きたいって言ってたのをおもいだして、じゃあ僕もそこを受けてみようと思った。


見事合格した僕は、一年の時からみんなが遊ぶ中、1人ずっと練習してメイクの参考になる外国のモデルさんを見たり組み合わせのために色の勉強をしたこともあった。

そのおかげで見事二年になる頃には、成績トップになりみんなから崇められるようにもなった
テテはイケメンで、モデルみたいな容姿からみんなからモデルを頼まれていた。
だけどそんなテテはいつでも僕のメイクのモデルをしてくれた。


三年生になって、成績トップを維持しメイクアップアーティストの卵であるたくさんの人が参加する大会で優勝した。

今日もテテで新しく考えたメイクと服を選んでつけていた。

「テテ、動かないでってば。」

その時、誰か知らない女の子が僕の名前を呼んだ。

そこには、結構かっこよさげな感じの男の人がいた。

テヒョン見て、うわぁ…だとかなんとか言っててあ、テヒョンのファンか。だなんて納得してたら、

(こ、これパクさんがメイクされたんですか…?)

「は、はい…そうですけど?」

(あの!よかったらこういうものなんですけど、専属のメイクアップアーティストになってもらえませんか!?)

え、え、僕が専属…??
…でも僕はジョングク君のいる事務所に行きたいんだけど…

って、嘘…これジョングク君のいる事務所じゃ無いか…??

「え、これってジョングク君がいる事務所ですよね?…ぇ、ジョングク君のだったらやらせていただきたいんですけど…」

こんな言い方したらなんだか、ジョングク君目当て…みたいな感じに聞こえてしまうけれど実際そうだからなんとも言えない。


(も、もちろん!お願いします!)


…えぇー、即決された…
なんだか面白い人だな笑笑


「ねぇ、テテ!ジョングク君のいる事務所の人だった!」

《あ、まじで?よかったじゃんジミナ》



…あぁー、早くジョングク君のメイクしたいなぁ





早速早く仕事をしたくて、事務所の社長さんに電話を入れた。

一コールもしないうちにすぐに応答した。

「…あの、パクジミンです」

[あ、、こんにちは!どうぞよろしくお願いします…]

こういう風に仕事の内容を説明してもらった。

後から思い出せば、ブランドのコンセプトが変わるみたいでそれに合わせて欲しいといわれ明後日のミーティングに参加させてもらうことになった。



そのミーティングの後、僕のメイクのアイデアは浮かんだ。

コンセプトは〔大人な男性美〕

なかなか、難しいな….って考えたけれどやっぱりブラウンとかブラック系統がいいのかもしれない…

なんて考えて、ずーっとアイデアをノートに書いていた。

コンセプトの切り替えは来週の金曜日から。
その時から仕事に入るんじゃなくってその何日か前から仕事慣れをして欲しいとのことでその初日にジョングク君とミーティングで会えるそうだ。

…あぁ、すごく楽しみ。



あ、でも僕の容姿結構やばいくらい根暗…
ま、いっか!







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