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□愛しすぎて苦しいの。
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愛しすぎて苦しいの

世界中の恋人達が喜ぶ日に僕は失恋した。
世界が新しい年に変わる時僕は恋をした。

…なんでいつもこうなんだろう、

叶わない恋を追いかけながら、告白して失恋してつらくて泣きじゃくって…

そんなループが収まらなかった時、僕に新しい未来が見えた。

『付き合ってあげてもいいですよ』

僕の唯一の弟、みたいな存在にそう告げられた
僕はジョングクに恋をした。

甘い声、慕ってくれて段々と大人に、男っぽく巣立っていく

ジョングクがあまりに格好良くて恋をした。

…長い年月を共に過ごす内に、段々と惹かれていく魅力があった。

「…好き、だよ?」

僕は星を眺めるジョングクの横顔を眺めながら伝えた。

キラキラと光る小さな星を見ながら目をぱっちり開けたジョングクに予想通りの反応をされた。

…やっぱり、

そう捉えて

(ごめんね、急になんでもないよ)

こう伝えようと声を出す瞬間、僕の左耳に声が入ってきた。

『いいですよ、別に』

予想していた僕の思考はあっさりと裏切られた。

…まさか自分が受け入れられるなんて、

考えても見なかった。

だからこそ決めたんだ。

…愛してもらえなくても、僕みたいな人間を受け入れてくれるならば僕の愛を最大限に注ごう、

…今思えばどんだけ盲目なんだろう、って思うけれど。

昔を思い出せば、こんな自分が嫌になる。

今みたいに別れた後も何回も思い出して、夢に出てきて…

自分から別れを告げたくせに図々しいにもほとがあるってわかってるのに、

忘れられない、だって僕の意思なんかじゃない

僕の本能、なんだよ、きっと。

愛してたのに愛されない

だから愛されないのにお前が愛す必要は無い、だなんて判断されちゃって。

きっと僕って誰とも深い恋人関係になることなんて一生、永遠にできるわけないんだろうな

僕が愛しても、相手は僕のことなんて愛してない。

そんな現実、本能が許すわけないでしょ?

だって恋人って
''好きな人同士"
なんていう、古臭いだけれど一番綺麗で純粋な考え方なんだろうなって。

僕だって、そんな運命的な恋がしたい。

でも愛される資格も、そんな性格の良い男でもない。

…なんだか、人生に飽きてきちゃった。

______

休憩室でブラックコーヒーを飲み終わってまたデスクに戻った。
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