幽★遊★白書

□幽☆遊☆白書
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剛鬼にボコボコにやられる幽助。そんな幽助を助けるのはぼたんであった。
温子「幽助。目が覚めた?」
幽助「おう。」その瞬間殴られた。そして、母を泣かせてしまう幽助。ぼたんの姿は今までとは違い生きている人間にも見えている。その為、温子にはどこのお嬢さんか説明をしなくてはいけなくなったが
優羽花「お母さん。ぼたんは私の数少ない友達なのよ。」
温子「へぇ。そうなんだ!優羽花のお友達!」
優羽花「うん。そうなの。」
幽助「サンキュ。優羽花」
優羽花「いえいえ。どういたしまして」ぼたんと幽助は剛鬼の事で話し合いテレビのニュースで子供がどんどん犠牲となっているのを知りその子供達の魂を助ける為、幽助は単身で挑むことを決意する。
優羽花(幽助・・・・・・。ほんと、優しいんだから・・・。)ぼたんは幽助に霊界七つ道具の一つ、霊撃輪具を渡した。
剛鬼は幽助と対峙するなり本性を表してきた。
優羽花(いきなり本性を表すなんて・・・。幽助。)優羽花は戦いを誰よりも嫌っているが幽助が危なくなったら戦う事を決意していた。だが、ぼたんと2人で幽助を助ける為に木材を投げた為剛鬼に気づかれてしまった。優羽花を救うために自分の方へ剛鬼をおびき寄せ、幽助は剛鬼の口に木材を入れ込み口の中を霊丸で攻撃し見事、剛鬼を倒した。
優羽花「幽助・・・。凄いよ。きっと子供たちもそのご両親も喜んでるよ。」餓鬼玉を取り返し残りはあと二つとなった。その帰り道、幽助達は暗黒鏡の持ち主・蔵馬と出会う。
優羽花(蔵馬!?)
蔵馬「警戒しなくていいよ。俺は戦う気も逃げる気もない。・・・頼みがあるんだ。」
幽助「頼み?」
蔵馬「ああ。3日だけ待ってくれ。3日たったら間違いなく暗黒鏡は返す。」
ーーーー
ぼたん「あたしは罠だと思うけどね。」
幽助「何でだよ?」
ぼたん「話が出来すぎてるよ。」
幽助「え?」
ぼたん「三日後って言ったらちょうど、満月だよ?蔵馬の持ってる暗黒鏡が最大の魔力を発揮する日なんだ。あの鏡は覗いたものの欲望を映し出す。そしてその望みを叶えてくれるという。ただ、願いを叶える代わりに何かを捧げないといけないらしいけどそれが何かは謎なんだ。きっとその三日間に秘密を探る気でいるんだよ。」
幽助「・・・あいつはそんなに悪いやつじゃねぇ様な気がするんだ。今、優羽花の話を聞いたからとかじゃなくて。」
優羽花「幽助・・・。」
ぼたん「何言ってんだい?あんたをそんなにボロボロにしたのはあいつの仲間なんだよ?」
優羽花「違うの!あの三人仲間割れしてたの」
ぼたん「え?」
幽助「それ本当なのか?優羽花」
優羽花「うん。蔵馬さんは仲間を抜けようとしてたの」優羽花の脳裏にはあの時の蔵馬の言動が甦る。
蔵馬「悪いが俺は手を引かせてもらう。」
幽助「あいつの目、嘘ついてる感じじゃなかった。」
優羽花「幽助・・・・・・。ありがとう!」真面目で真剣な話をしていたのにも関わらず呑気な幽助の母、温子がご飯が出来たと伝えに来た。幽助と温子がもめてる様子を向かいのマンション?から見守る蔵馬。何となく視線を感じ窓から外を見上げる優羽花。
優羽花「・・・!?」目もあった状態で無視はおかしいかと思い優羽花は頭を下げた。約束の三日後、蔵馬が指定した場所に優羽花と幽助の二人で向かう。
幽助「何だ?病院じゃねぇか。」
蔵馬「待ってたよ。貴女も来てくれたんですね。」
優羽花「・・・はい」
?「あら、珍しいわね。お友達を連れてくるなんて。・・・と、彼女さん?」
優羽花「いえ。知り合いです。」
?「そうなの?残念。こんなに可愛い子が彼女さんなら嬉しかったのに…」
蔵馬「あぁ、良いよ。母さん、横になってて。」
幽助(母さん?)
優羽花「・・・」
蔵馬「林檎でも剥こうか?」
志保利「いいわよ。食欲ないから。」
蔵馬「ダメだよ。母さん。少しは栄養取らないといつまで経っても治らないよ。」
志保利「はいはい。秀一の言う通りにしますよ。」
蔵馬「そうだよ。早く元気になって貰わなきゃ。」
幽助(あの・・・一体どう言うことだ?こりゃぁ)幽助達が外に出て行く。
ーーーー
蔵馬「秀一って言うのは人間界での俺の仮の名前さ。あの人は俺の仮の母親。父親はずっと前に死んだ。十五年、騙し続けて育てて貰ったって訳だ。」
幽助「さっぱり話が見えねぇ。」
蔵馬「俺の正体は"妖狐"。何百年も生きた狐が妖力を持ち妖獣になったのさ。封印や暗号を解いて古代の宝を専門に盗んでいた。しかし、十五年前強力なハンターにかなりな深手を負わされた。それで、霊体の状態で人間界へ逃げ込み、そしてある夫婦の子供となりその姿で十年くらい我慢すれば妖力も回復するからそれと同時に、その夫婦の前から姿を消すつもりだった。」
優羽花「・・・・・・」
幽助「それがどうして?」
蔵馬「あの人・・・。」
幽助「ん?」
蔵馬「母さんの病気、治らないんだ。」
幽助「!?」
優羽花「・・・・・・。」
蔵馬「そんな時奴らが現れた。闇の三大秘宝の盗みの仲間に入らないと言われて自分の望みの叶う暗黒鏡の事を思い出してね。」
幽助「それで?」
蔵馬「この暗黒鏡使って彼女を助けたい。」
蔵馬「それさえ叶えば俺は宝を返し閻魔大王の前へ行き審判を受ける。」
優羽花は何となくだが蔵馬が嘘をついていると思った。
幽助「何故、妖怪が人間に対してそこまで・・・」
蔵馬「何故かな?自分でもよく分からない。でも、一つだけハッキリしていることがある。俺は彼女にとても世話になった。俺の本性を知らないで健気に俺を育ててくれた。彼女が病気になった時、初めて思ったんだ。恩返しがしたいと。」
幽助「何で俺たちにそんな話を・・・。」
蔵馬「誰かに聞いて貰いたかったのかもな。それに、何より君達は俺を信用してくれた」一通り話が終わった頃、志保利の容態が急変し出し蔵馬は暗黒鏡を使う覚悟を決める。
蔵馬「やるしかない」
幽助「暗黒鏡を使うのか?」
蔵馬「ああ。」
幽助「願いを叶える為には何かを捧げないといけないって聞いたぞ。それが何か、知ってるのか?」
蔵馬「ああ。命さ」
幽助「なっ!!?」
蔵馬「暗黒鏡よ、月の光を受けて目覚めたまえ。その表に我が望みを映し出す力を示したまえ。」
暗黒鏡「この女の幸せな人生、それがお前の望みか?」
蔵馬「そうだ。」
幽助「おい!お前、間違ってねぇか!?彼女が助かったってお前が死んだら何にもなんねぇじゃねぇか!」
蔵馬「これしか方法がないんだ」
暗黒鏡「その為にはお前の命を貰うことになる。良いんだな?」
蔵馬「それで、彼女が助かるのならば」
暗黒鏡「よし、では望み通り願いを叶えてやろう。」謎の光が蔵馬を包み苦しめる。
蔵馬(さよなら。母さん・・・。)暗黒鏡に手をかざす幽助。
蔵馬「!?何をする?」
幽助「おい!鏡!!俺の命も分けてやる!そうすれば、こいつの命全部取らなくても願いは叶うだろ!?」
蔵馬「何を考えているんだ!お前は!!」
幽助「息子が死んだ後の母親の泣き顔、あんなの・・・見慣れもんじゃねぇぞ。あんなバツのわりーのはねぇぜ!」
優羽花「幽助・・・・・・」
蔵馬「・・・」その時、暗黒鏡は蔵馬達の前から消えた。見ると優羽花が持っていた。
幽助「優羽花、お前・・・。」
優羽花「ごめんね。元々こうするつもりだったの。ねぇ、暗黒鏡。私の不老不死あげる。だから、それで願いを叶えてもらえないかな?」
暗黒鏡「良いのか?お前は必ず死を迎えるぞ?」
優羽花「良いの。ねぇ、暗黒鏡。移り変わる世界や人々を見続けて来てね、こんな私を愛してくれたお父様や妹の元へは行けないの。どれだけ願ったって無理なの。私は不老不死の人魚だから」駆け寄ってきた蔵馬たちを見て
優羽花「幽助、ごめんね。大切なことを黙ってて。私は二万年も生きた人魚なの。貴方の妹じゃないの。ずっと騙しててごめんなさい」
幽助「優羽花・・・。たとえ、人魚だろうがなんだろうがお前は俺の妹だ!!」
優羽花「だからね、蔵馬くん。蔵馬くんは志保利さんを幸せにするんだよ?ちゃんと親孝行してあげてね。幽助はお母さんを大切にするんだよ?お母さんはただでさえ貴方を1度失って物凄く悲しんだんだからね」
幽助「待てよ!優羽花!!お前だって同じだろ!!お袋は泣くに決まってる!一人娘なんだぞ!・・・優羽花!!」優羽花は静かに首を振り「ごめんね」と呟いた。その途端、光が溢れその場に全員倒れた。
蔵馬「!?優羽花さん!!」
優羽花「ッ!」
蔵馬「・・・。生きてる。良かった。本当に良かった。でも、じゃあ、母さんは・・・。」優羽花や幽助の行為に免じ命無しで蔵馬の願いを叶えてくれた暗黒鏡。
優羽花「暗黒鏡、どうして??」
暗黒鏡「自分の命を他人のためにすべて差し出したお前の心意気に免じて命を取らずに願いを叶えることにした」
優羽花「暗黒鏡・・・。ありがとう。」
看護婦「秀一くん!峠を越えたそうよ!」
蔵馬「え?」
先生「越えたどころか完全に病状が回復に向かっているんですよ。いやぁ、全く人の生命力には驚かされます。」
志保利「秀一・・・。」
秀一「母さん・・・」暗黒鏡も取り返し残りは一つとなった。
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